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「為替」関連倒産(6月度速報値)

 6月の外国為替市場での円相場は、25日に1ドル=106円台に下げ、年初来安値を更新した。世界的に景気減速を警戒して、各国の中央銀行が金融緩和姿勢をみせるなか、米FRBの利下げの可能性も高まり、円買い・ドル売り姿勢を強めた。
そのようななか、全体の企業倒産は沈静化が続き、速報値ながら6月の「円安」関連倒産は2カ月ぶりに発生なし(前年同月1件)。また「円高」関連倒産は5カ月連続で発生なし(同1件)だった。
なお、2019年上半期(1-6月)は「円安」関連が2件(前年同期比60.0%減、前年同期5件)、 「円高」関連が1件(前年同期比50.0%減、前年同期2件)にとどまった。

市場関係者の間では、昨年半ばから続いたドル高傾向にブレーキがかかり、ドル円の低下が進む見通しが強まっている。日銀の追加緩和策は金利の手詰まり感が指摘されるなか、円高圧力を弱められない場合、輸出関連を中心とする企業業績への影響が懸念され、今後の為替動向に注視される。

円安関連倒産月次推移

円高関連倒産月次推移

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