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大塚家具 店舗売上は4カ月連続の減少

 3月31日に開催された株主総会で大塚久美子社長の続投が承認された(株)大塚家具(TSR企業コード:291542085、江東区)は4月1日、4カ月連続で店舗売上高が前年同月を下回ったと発表した。
 3月は前年同月と比べて店舗数が7店減少し、応接・ダイニング、寝具の売上が前年を下回った。ただ、既存店ベースでも3月の売上高は前年同月比15.9%減少しており、深刻な状況が続いている。大塚家具は、「既存店ベースでは改善し、昨年秋に実施した在庫一掃セールの反動減が一巡しつつある」としている。
大塚家具は2018年12月期(通期)で3期連続の赤字と業績不振が続き、財務内容が悪化していた。このため今年2月、日中企業連合などを引受先とした第三者割当増資を発表。財務強化と中国市場への進出で再建を図っていくことを公表していた。
 主力の国内販売は依然として苦戦が続き、店舗売上は昨年10月、11月の「在庫一掃セール」で持ち直したが、セール終了後は再び、12月から今年3月まで4カ月連続で前年を下回っている。
 大塚家具は決算期を12月から4月に変更し、2020年4月期は16ヵ月の変則決算となる。ただ、2020年4月期の業績見通しは未定として公表していない。

大塚家具店舗売上前年同月比

大塚家具店舗売上前年同月比

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