• TSRデータインサイト

大塚家具、中国の家具小売の居然之家(イージーホーム)と業務提携、資本提携も検討

 業績不振が続く(株)大塚家具(TSR企業コード:291542085、江東区、大塚久美子社長)は12月21日開催の取締役会で、中国の家具小売大手「北京居然之家云地汇新零售连锁有限公司(イージーホーム)」と業務提携を行うことを決議したと発表した。今後は資本提携も視野に検討する。
イージーホームは、中国で200店舗以上を展開する家具小売の大手の一つ。大塚家具はイージーホームへの家具販売などで中国市場に進出、ブランド力を生かした営業戦略で業績回復を見込む。
大塚家具は2018年12月期も赤字見通しで、2018年9月末の現預金は22億8,894万円と2015年12月時点に比べて約90億円減少し、抜本的な立て直しが急務になっていた。
今後、資本提携にまで踏み切ると大塚家具の財務基盤の改善に弾みがつきそうだ。だが、大塚久美子社長と父、大塚勝久氏との親子対決に加え、長引く業績不振で顧客の信頼は失墜しており、今回の業務提携の内容がどの程度のインパクトを持つか注目される。
同日、配当予想を修正し、2018年12月期を無配とすることを発表した。

大塚家具新宿ショールーム

大塚家具新宿ショールーム


TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

私立大学の経営、売上トップは(学)順天堂 赤字企業率5割に迫る、損益は地域格差が鮮明に

私立大学を経営する全国の543法人のうち、約半数の253法人が2024年決算で赤字だった。赤字企業率は46.5%にのぼり、前期(40.8%)から5.7ポイント上昇し、5割に迫った。

2

  • TSRデータインサイト

企業倒産、破産の割合が9割超で過去最大 ~ 背景に「手形減少」と「準則型私的整理」 ~

企業倒産のうち、破産の構成比が90.3%に達し、過去最大を記録した。民事再生法はわずか2.2%にとどまる。破産は、売上不振や財務内容が悪化し、再建が見通せない企業が選択する。なぜ今、破産の構成比が高まっているのか――。

3

  • TSRデータインサイト

2025年上半期 20床以上の病院倒産が急増 「病院・クリニック」倒産21件、5年連続で前年同期を上回る

病床20床以上の病院の経営が厳しさを増している。2025年上半期(1-6月)の病院・クリニックの倒産は21件(前年同期比16.6%増)だった。上半期では、コロナ禍の2020年を底に、2021年から5年連続で前年同期を上回り、1989年以降で最多の2009年同期の26件に次ぐ、2番目となった。

4

  • TSRデータインサイト

リフォーム・塗装工事の倒産が急増 ~ 点検商法などのトラブル多発 ~

リフォーム・塗装工事の倒産が急増している。2025年上半期(1-6月)の倒産は119件に達し、過去20年で最多だったリーマン・ショック後の2009年同期の111件を上回った。

5

  • TSRデータインサイト

ホテル業界 止まらない客室単価の値上げ インバウンド需要で高稼働・高単価が続く

インバウンド(訪日旅行客)需要に支えられ、ホテル業界は好調が続いている。ホテル運営の上場13社(15ブランド)の2025年3月期の客室単価は、インバウンド需要の高い都心や地方都市を中心に前年同期を上回り、稼働率も前年同期並で高水準を維持している。

TOPへ