• TSRデータインサイト

「チャイナリスク」関連倒産(2018年上半期)

 6月の「チャイナリスク」関連倒産は2件(前年同月比60.0%減)で、2カ月ぶりに前年同月を下回った。負債総額は26億円(同32.1%減)だった。中古半導体製造装置の販売を手掛ける(株)インターテック(TSR企業コード:293038228、東京都)が負債16億円を抱え、6月5日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、件数に比べ負債の減少は小幅だった。
 なお、倒産に集計されない事業停止や破産準備中などの「実質破綻」は、6月の発生はなかった(前年同月もゼロ)。


  • 「チャイナリスク」関連の集計基準
    「チャイナリスク」関連の経営破綻は、破綻の原因が次の8項目のどれかに該当するものを集計している。
    1. コスト高(人件費、製造コストの上昇、為替変動など)
    2. 品質問題(不良品、歩留まりが悪い、模倣品、中国生産に対する不信など)
    3. 労使問題(ストライキ、工場閉鎖、設備毀損・破棄など)
    4. 売掛金回収難(サイト延長含む)
    5. 中国景気減速(株価低迷、中国国内の消費鈍化、インバウンドの落ち込みなど)
    6. 反日問題(不買、取引の縮小、暴動など)
    7. 価格競争(中国の在庫調整に伴う相場下落、安価製品との競合など)
    8. その他

チャイナリスク関連倒産月次推移

 2018年上半期(1-6月)のチャイナリスク関連倒産は25件(前年同期比3.8%減)、負債総額は93億1,000万円(同47.4%減)で、件数・負債ともに減少した。
 6月に民事再生法の適用を申請したインターテックは、軍事転用可能な自動制御プログラムが組み込まれた半導体製造装置を中国へ不正輸出したとして、2011年に外為法違反の疑いで神奈川県警の家宅捜索を受け一時、受注が大幅に減少した。また、中国子会社の人件費高騰などから資金繰りが悪化していた。精密機器を海外へ輸出する場合、悪意の有無を問わず、関連法規に対応できない場合は軽微でも捜査機関の関心対象になる。
 中国だけでなく海外への輸出入や送金は、取引管理などコンプライアンスの強化が必須となっている。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ