• TSRデータインサイト

田淵電機、事業再生ADRの対象金融機関は11行

 7月4日、事業再生ADR手続を申請した電子部品メーカーの東証1部、田淵電機(株)(TSR企業コード:570115531、大阪市)の第1回債権者会議が開かれた。関係筋によると、会議は13時に始まり、今後の手続スケジュールなどを合意し、夕方に閉会したという。
 田淵電機は国内の太陽光市場の縮小で業績が悪化し、6月25日に事業再生実務家協会に対して事業再生ADR 手続を申請していた。
 債権者会議では、金融債務の返済について金融機関から「一時停止」の同意を得た。返済停止の期間は、「事業再生計画案の決議のための債権者会議の終了時」まで。今後、DIPファイナンスとして調達する借入に優先弁済権を付与することも了承された。
 田淵電機の2018年3月末の借入金は、連結ベースで106億5,800万円、単体で67億2,400万円。田淵電機の担当者は東京商工リサーチの取材に、「ADRの対象としている金融債務の総額は開示していないが、対象は11行ですべて国内の金融機関。DIPファイナンスはメインバンクのみずほ銀行から調達する」とコメントした。
 第2回債権者会議は8月6日、第3回は9月27日の開催を予定している。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年7月6日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)


 TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ハンバーガー店の倒産、最多更新 ~ 材料高騰、大手と高級店の狭間で模索 ~

年齢を問わず人気のハンバーガー店が苦境だ。2024年は1件だった倒産が、2025年は8月までに7件に達し、過去最多の2014年の年間6件を上回った。

2

  • TSRデータインサイト

2025年「全国のメインバンク」調査 ~GMOあおぞらネット銀行 メイン社数の増加率2年連続トップ~

「2025年全国企業のメインバンク調査」で、GMOあおぞらネット銀行が取引先のメインバンク社数の増加率(対象:500社以上)が2年連続でトップとなった。

3

  • TSRデータインサイト

タクシー業界 売上増でも3割が赤字 人件費・燃料費の高騰で二極化鮮明

コロナ禍を経て、タクシー業界が活況を取り戻している。全国の主なタクシー会社680社の2024年度業績は、売上高3,589億5,400万円(前期比10.6%増) 、利益83億3,700万円(同11.1%増)で、増収増益をたどっている。

4

  • TSRデータインサイト

「葬儀業」は老舗ブランドと新興勢力で二極化 家族葬など新たな潮流を契機に、群雄割拠

全国の主な葬儀会社505社は、ブランド力の高い老舗企業を中心に、売上高を堅調に伸ばしていることがわかった。 ただ、新たに設立された法人数が、休廃業・解散や倒産を上回り、市場は厳しい競争が繰り広げられている。

5

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

TOPへ