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「東日本大震災」関連倒産(5月)

 2018年5月の「東日本大震災」関連倒産は11件。3カ月ぶりに前年同月を上回り、2017年12月(10件)以来の2桁になった。また、11件のうち震災で施設などが被害を受けた「直接型」が6件と過半数を占めた。震災から87カ月連続で関連倒産が発生し、累計件数は東日本大震災から7年を経過して1,874件(5月31日現在)に達した。

東日本大震災関連倒産 震災後月次推移

2018年5月の倒産事例

 豆腐、油揚げ等製造の(株)エス・エス・フーズ(TSR企業コード:170037410、岩手県)は、大正6年創業の老舗企業。2007年には総額9億2,000万円を投じて工場を建築した。しかし、東日本大震災の津波で仙台市内のストックヤードが全壊したほか、工場も営業停止を余儀なくされた。その後は、東日本大震災事業者再生支援機構の支援を受けて、経営改善に取り組んできたが再建が軌道に乗らず、特別清算を申請した。
きのこ生産の(株)サンファーム(TSR企業コード:152053573、東京都)は、福島県会津美里町に栽培工場を設け、エリンギ、シイタケ等を取り扱っていた。しかし、東日本大震災での原発事故の風評被害から出荷停止に追い込まれ、2013年には事業を停止していた。事業再開のメドが立たず、ここにきて破産開始決定を受けた。

 累計件数1,874件の都道府県別で最も多かったのは、東京の561件だった。次いで、宮城162件、北海道85件、神奈川78件、岩手77件、千葉75件、茨城74件、福岡70件、福島67件、群馬61件、栃木60件、静岡50件、山形48件、埼玉46件、大阪45件と続く。直接被災地の東北6県の倒産件数は409件(構成比21.8%)だった。
産業別では、最多が宿泊業や飲食業などを含むサービス業他の498件(構成比26.5%)。次に、製造業425件(同22.6%)、卸売業347件(同18.5%)、建設業222件(同11.8%)、小売業176件(同9.3%)、運輸業78件、情報通信業63件と続く。
被害型で分類すると、「間接型」1,687件(構成比90.0%)に対して、「直接型」が187件(同9.9%)だった。

東日本大震災関連倒産

震災関連の集計基準

「震災関連」の経営破綻は、原則として次の3つのどれかに該当するものを集計している。

  1. 震災により施設・設備・機械等に被害を受けて経営破綻した(直接型)
  2. 以前から経営不振だったが、震災による間接影響を契機に経営破綻した(間接型)
  3. 震災の影響による経営破綻が、取引先や弁護士等への取材で確認できた(直接・間接型)
  • 集計では、すでに震災前に再建型の法的手続を申請しながら、震災による影響で再建を断念し破産手続に移行したケースなどは、倒産件数のダブルカウントになるため集計から除外している。
  • 「震災関連」の経営破綻は下記の「倒産の定義」のいずれかに該当するケースを「倒産」として集計。「事業停止」や「弁護士一任」、「破産手続き中」などの企業は、今後の展開次第で事業再開の可能性もあるため、「実質破綻」として区別した。

倒産の定義(対象:負債額1,000万円以上の法人および個人企業)

  • 会社更生法、民事再生法、破産、特別清算を裁判所に申請した企業(法的倒産)
  • 手形決済などで6カ月間に2回の不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けた企業(私的倒産)
  • 企業が経営破綻により事業継続を断念したが、法的手続きを採らず弁護士などに事後を一任して私的整理(内整理)を明らかにした企業(私的倒産)

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