• TSRデータインサイト

「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産動向(5月)

 2018年5月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産は発生なし(前年同月6件)だった。月次倒産の発生なしは、2017年6月以来11カ月ぶりのこと。
金融機関が中小企業のリスケ要請に柔軟に応じるなどの金融支援や、緩やかな景気拡大も影響して、企業倒産は低水準で推移している。

円滑化法関連倒産月次推移

1-5月の累計件数、前年同期より約7割減

 2018年1-5月の累計件数は8件(前年同期比68.0%減、前年同期25件)で、前年同期より約7割減で推移している。


1-5月の負債総額は約9割減

2018年1-5月の負債総額は39億500万円(前年同期比89.2%減、前年同期361億6,000万円)にとどまり、前年同期を大きく割り込んだ。
負債額別では、10億円以上の大型倒産が1件(前年同期6件)だけで、最多は5億円以上10億円未満の3件(同2件)。1億円未満は2件(同3件)だった。

産業別では、10産業のうち5産業で関連倒産が発生した。内訳は、建設業が2件(同3件)、製造業2件(同10件)、情報通信業2件(同ゼロ)、卸売業1件(同3件)、不動産業1件(同2件)。
原因別では、最多が既往のシワ寄せ(赤字累積)の4件(同5件)、次いで販売不振3件(同15件)、放漫経営1件(同ゼロ)と続く。

形態別では、最多が事業消滅型の破産が3件(同14件)、特別清算が3件(同2件)。これに対し、再建型の民事再生法は発生なし(同5件)だった。
従業員数別では、5人以上10人未満の4件(同10件)が最も多かった。次いで、5人未満の3件(同5件)と続く。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の全東信、20年前から粉飾決算か=600億円超の債務超過のおそれ

決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産劇の裏側がわかってきた。東京商工リサーチ(TSR)の取材で、業績悪化を隠すために、多額の預金の架空計上に手を染めていた実態がみえてきた。

2

  • TSRデータインサイト

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティネット保証1号」適用を要請~

クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

3

  • TSRデータインサイト

全東信の粉飾、資本と営業権と不動産から読み解く

大手決済代行の(株)全東信の粉飾は見抜けたのか。破産したいま、過去の決算書を基に違和感を指摘するのは難しくない。預金残高の水増しや債権の架空計上など、全東信はありきたりの手口に手を染めていた。

4

  • TSRデータインサイト

準自己破産の全東信、近畿産業信組が219億円貸出

大手決済代行の(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪府)の資金調達先が東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

5

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

TOPへ