• TSRデータインサイト

破産申請の花園万頭 工場での生産を再開、雇用も継続の可能性

 5月31日、東京地裁に破産を申請した(株)花園万頭(TSR企業コード:290958687、東京都新宿区)が6月3日、生産を停止していた自社工場の稼働を再開したことが東京商工リサーチ(TSR)の取材でわかった。「6月7日まで」としていた店舗営業も継続する方向で調整中。
 4日までに複数企業がスポンサーに名乗りを挙げており、保全管理人事務所の担当者によると「破産手続きは進行するが、スポンサー企業や第二会社への事業譲渡で、営業を継続する方向で調整している。併せて6月末で解雇予定だった従業員の雇用も継続できる見込み」という。
 花園万頭の破産申請が報じられた6月1日、各店舗には名物の「花園万頭」や「ぬれ甘なつと」を求める客の姿であふれ、「花園万頭」は「1日の早いうちに完売」(店舗担当者)、「ぬれ甘なつと」も3日までに売り切れた店舗が多数あった。
本店(新宿区)での1日、2日の来店者数は「例年のこの時期に比べ、実感として2倍以上」とTSRの取材に販売担当の男性従業員は説明。報道を見た客から「花園万頭がなくなるのは残念」と、今回の措置を惜しむ声が少なくなかったという。
 関係筋によると、週末を挟んだ1日から3日にかけての販売額は「想定を上回って推移」し、今後の目途がついたことから3日、生産を停止していた茨城県土浦市の自社工場の稼働を再開。賞味期限が長く、完売店舗が多い「ぬれ甘なつと」を優先的に生産している。「順次、花園万頭などほかの商品も再開させる」(保全管理人事務所の担当者)という。
 店頭に立つ従業員は4日午後0時30分、TSRの取材に対し「営業の継続はまだ(上層部から)聞いていない」としながらも、「継続の方向であるとしたら、うれしい」と安堵の表情を見せた。

完売状態の名物「花園万頭」

完売状態の名物「花園万頭」

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年6月6日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)


 TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ