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「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産動向(1月)

 2018年1月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産は2件(前年同月10件)にとどまり、4カ月連続で前年同月を下回った。
 景気の緩やかな拡大を背景に、金融機関が中小企業のリスケ要請に柔軟に応じていることも影響して、企業倒産は低水準で推移している。

円滑化法関連倒産推移

1月の負債総額、4カ月連続で前年同月を下回る

 1月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産での負債総額は6億3,300万円(前年同月比97.6%減、前年同月266億9,600万円)で4カ月連続で前年同月を下回った。
 前年同月には負債220億円の大型倒産が発生した反動で減少幅が拡大した。

 1月の負債額別では、10億円以上発生なし(前年同月2件)で、1千万円以上5千万円未満が1件(前年同月1件)、5億円以上10億円未満が1件(同ゼロ)だった。

 産業別では、卸売業が1件(同2件)、情報通信業が1件(同ゼロ)。

 原因別では、販売不振が2件(同7件)。

 形態別では、事業消滅型の破産が1件(同6件)、取引停止処分1件(同2件)。

 従業員数別では、5人以上10人未満が1件(同5件)、5人未満が1件(同2件)。

 地区別では、関東1件(同2件)、北海道1件(同ゼロ)。

 資本金別では、5百万円以上1千万円未満が1件(同3件)、5千万円以上1億円未満が1件(同2件)。

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