• TSRデータインサイト

「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産動向(12月)

 2017年12月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産は3件(前年同月5件)にとどまり、3カ月連続で前年同月を下回った。景気の緩やかな拡大を背景に、金融機関が中小企業のリスケ要請に柔軟に応じていることも影響して、企業倒産は低水準で推移している。

円滑化法関連倒産推移

2017年12月の負債総額、3カ月連続で前年同月を下回る

 2017年12月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産での負債総額は22億6,100万円(前年同月比38.2%減、前年同月36億6,200万円)で3カ月連続で前年同月を下回った。負債額別では、10億円以上の大型倒産が1件(前年同月1件)だった。

2017年の倒産件数、前年より半減

 2017年(1-12月)の倒産件数は38件(前年比50.0%減、前年76件)で、前年より半減した。これに対して、負債総額は426億9,600万円(同4.6%増、同408億600万円)で前年を上回った。2017年1月に負債220億円の大型倒産が発生したことが影響した。
 2017年の負債額別では、10億円以上の大型倒産が9件(前年10件)で、最多は1億円以上5億円未満の17件(同35件)だった。

 産業別では、最多が製造業の13件(同23件)。次いで卸売業8件(同16件)、建設業5件(同18件)、サービス業他5件(同9件)と続く。
 原因別では、販売不振21件(同39件)が最も多かった。次いで、既往のシワ寄せ(赤字累積)が12件(同30件)と続く。

 形態別では、最多が事業消滅型の破産が25件(同46件)だったのに対し、再建型の民事再生法は6件(同7件)にとどまった。業績不振から事業継続を断念するケースが依然として多い。
 従業員数別では、5人以上10人未満が15件(同21件)で最も多かった。次に5人未満の8件(同27件)だった。この結果、従業員数10人未満は23件(構成比60.5%、前年48件)で、小規模企業が全体の6割を占めた。

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「退職代行」からの連絡、企業の3割取り合わず 有給や退職日の交渉などの通知を3割が経験

ことし2月、大手退職代行サービスの代表らが弁護士法違反の疑いで逮捕された。4月に入り、退職代行の話題も出始めたが、弁護士や労働組合以外の「退職代行」業者から連絡があっても、3割(30.4%)の企業が非弁行為が含まれる可能性があり、取り合わないことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

「マッサージ業」の倒産が過去30年で最多の108件 大手チェーン、リラクゼーション店と競合激化

店舗乱立による過当競争や光熱費、人件費の上昇で「マッサージ業(療術業)」の倒産が増勢をたどっている。 2025年度に倒産した「マッサージ業」は、1996年度以降の30年間で最多だった2019年度の98件を抜き、過去最多の108件(前年度比14.8%増)に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年度の「医療機関」倒産 20年で最多の71件 クリニック・歯科医院の淘汰が加速、「破産」が97%超

2025年度に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院を合計した「医療機関」は、71件(前年度比20.3%増)だった。2006年度以降の20年間では、2024年度の59件を大幅に上回り、最多を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

「士業」の倒産、2年連続最多

「士業」の倒産が目立ってきた。給付金の不正受給の指南や、顧客から預かった資金の流用など、近年はコンプライアンス違反が原因で倒産するケースも目立つ。

5

  • TSRデータインサイト

食品メーカー 売上高は値上げで24兆円に 利益は物価高に値上げが追い付かず二極化

肉・魚加工や菓子類などの「食品メーカー」4,994社の2025年の業績は、売上高24兆2,824億円(前年比3.4%増)、利益は8,806億円(同9.5%減)だった。コロナ禍以降の5年間で売上高は最高を記録した。ただ、利益はコスト上昇で減益の構図が鮮明となった。

TOPへ