• TSRデータインサイト

はれのひ、2016年9月期に1億5,000万円の修正損

 1月9日までに全店舗を閉鎖し、事実上事業を停止したはれのひ(株)(TSR企業コード:872372723、横浜市)。ホームページでは順調な業績推移を装っていたが、2016年9月期決算で1億5,000万円の過年度決算の修正損を計上していたことが東京商工リサーチ(TSR)の取材でわかった。
 はれのひは、同期の売上高を対外的に4億8,000万円と公表していたが、実際は3億8,000万円にとどまっていたことがTSRの取材で判明している。
 営業利益は1億8,000万円の赤字、最終利益も3億6,000万円の赤字だった。最終赤字が膨らんだのは過年度決算にかかわる修正損を1億5,000万円計上したため。
 内訳は、売上高の過大計上に関する修正損が4,000万円、商品在庫の過大計上に関する修正が9,000万円など。無理な店舗展開などで活発になった資金需要に対応するため、売上高や商品在庫の過大計上で不適切な会計処理を行っていた可能性がある。

はれのひ実質上本社

はれのひ実質上本社
(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年1月15日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

 TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「社長の出身大学」 日本大学が15年連続トップ 40歳未満の若手社長は、慶応義塾大学がトップ

2025年の社長の出身大学は、日本大学が1万9,587人で、15年連続トップを守った。しかし、2年連続で2万人を下回り、勢いに陰りが見え始めた。2位は慶応義塾大学、3位は早稲田大学と続き、上位15校まで前年と順位の変動はなかった。

2

  • TSRデータインサイト

内装工事業の倒産増加 ~ 小口の元請、規制強化で伸びる工期 ~

内装工事業の倒産が増加している。業界動向を東京商工リサーチの企業データ分析すると、コロナ禍で落ち込んだ業績(売上高、最終利益)は復調している。だが、好調な受注とは裏腹に、小・零細規模を中心に倒産が増加。今年は2013年以来の水準になる見込みだ。

3

  • TSRデータインサイト

文房具メーカー業績好調、止まらない進化と海外ファン増加 ~ デジタル時代でも高品質の文房具に熱視線 ~

東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースによると、文房具メーカー150社の2024年度 の売上高は6,858億2,300万円、最終利益は640億7,000万円と増収増益だった。18年度以降で、売上高、利益とも最高を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

ゴルフ練習場の倒産が過去最多 ~ 「屋外打ちっぱなし」と「インドア」の熾烈な競争 ~

東京商工リサーチは屋外、インドア含めたゴルフ練習場を主に運営する企業の倒産(負債1,000万円以上)を集計した。コロナ禍の2021年は1件、2022年はゼロで、2023年は1件、2024年は2件と落ち着いていた。 ところが、2025年に入り増勢に転じ、10月までの累計ですでに6件発生している。

5

  • TSRデータインサイト

解体工事業の倒産が最多ペース ~ 「人手と廃材処理先が足りない」、現場は疲弊~

各地で再開発が活発だが、解体工事を支える解体業者に深刻な問題が降りかかっている。 2025年1-10月の解体工事業の倒産は、同期間では過去20年間で最多の53件(前年同期比20.4%増)に達した。このペースで推移すると、20年間で年間最多だった2024年の59件を抜いて、過去最多を更新する勢いだ。

TOPへ