• TSRデータインサイト

タカタへの届出債権、35兆8,393億円

 エアバッグ大手のタカタ(株)(TSR企業コード:295877413、東京都)への届出債権の全貌が判明した。
 再生債権認否書によると、取引先や金融機関、ファンドなどが届け出た債権額の合計は35兆8,393億円に達した。届出通貨別で最も多かったのは米ドル建で、30兆4,620億円。次いで、日本円建が3兆7,678億円だった。
 このうち、タカタが認めた金額は1兆792億円で届出債権の3.0%にとどまった。通貨別の認めた額では、日本円建の9,340億円が最も多く、次いで米ドル建の1,117億円だった。


タカタ本社受付

タカタ本社受付

届出債権額、最大はトヨタ自動車

 届出債権35兆8,393億円のうち、国内法人で届出額が最も多かったのはトヨタ自動車(株)(TSR企業コード:400086778、愛知県)の8,926億円だった。次いで、日産自動車(株)(TSR企業コード:350103569、神奈川県)の7,291億円、本田技研工業(株)(TSR企業コード:291038689、東京都)の4,131億円、(株)SUBARU(TSR企業コード:291043216、東京都)の2,495億円、マツダ(株)(TSR企業コード:740083694、広島県)の2,011億円、三菱自動車工業(株)(TSR企業コード:290569729、東京都)の1,502億円と続き、国内の完成車メーカーが並んでいる。
 アメリカ合衆国も963億円を債権として届け出ている。

タカタが認めた最大債権者はトヨタ自動車

 タカタが債権認否を行った結果、認めた額の最大はトヨタ自動車の3,312億円だった。次いで、本田技研工業の2,397億円、マツダの1,311億円、アメリカ合衆国の963億円と続く。
 届出債権額と認められた額の「認可率」はトヨタ自動車が37.1%、本田技研工業は58.0%、マツダは65.2%、アメリカ合衆国は100%だった。
 東京商工リサーチ発行「TSR情報(全国版)」11月14日号では、タカタと関連のタカタ九州(株)(TSR企業コード:930078128、佐賀県)の再生債権認否書に記載された届出債権者、届出額、タカタが認めた額を掲載する。


タカタ債権認否

 (東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2017年11月14日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

 TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「社長の出身大学」 日本大学が15年連続トップ 40歳未満の若手社長は、慶応義塾大学がトップ

2025年の社長の出身大学は、日本大学が1万9,587人で、15年連続トップを守った。しかし、2年連続で2万人を下回り、勢いに陰りが見え始めた。2位は慶応義塾大学、3位は早稲田大学と続き、上位15校まで前年と順位の変動はなかった。

2

  • TSRデータインサイト

内装工事業の倒産増加 ~ 小口の元請、規制強化で伸びる工期 ~

内装工事業の倒産が増加している。業界動向を東京商工リサーチの企業データ分析すると、コロナ禍で落ち込んだ業績(売上高、最終利益)は復調している。だが、好調な受注とは裏腹に、小・零細規模を中心に倒産が増加。今年は2013年以来の水準になる見込みだ。

3

  • TSRデータインサイト

文房具メーカー業績好調、止まらない進化と海外ファン増加 ~ デジタル時代でも高品質の文房具に熱視線 ~

東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースによると、文房具メーカー150社の2024年度 の売上高は6,858億2,300万円、最終利益は640億7,000万円と増収増益だった。18年度以降で、売上高、利益とも最高を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

ゴルフ練習場の倒産が過去最多 ~ 「屋外打ちっぱなし」と「インドア」の熾烈な競争 ~

東京商工リサーチは屋外、インドア含めたゴルフ練習場を主に運営する企業の倒産(負債1,000万円以上)を集計した。コロナ禍の2021年は1件、2022年はゼロで、2023年は1件、2024年は2件と落ち着いていた。 ところが、2025年に入り増勢に転じ、10月までの累計ですでに6件発生している。

5

  • TSRデータインサイト

解体工事業の倒産が最多ペース ~ 「人手と廃材処理先が足りない」、現場は疲弊~

各地で再開発が活発だが、解体工事を支える解体業者に深刻な問題が降りかかっている。 2025年1-10月の解体工事業の倒産は、同期間では過去20年間で最多の53件(前年同期比20.4%増)に達した。このペースで推移すると、20年間で年間最多だった2024年の59件を抜いて、過去最多を更新する勢いだ。

TOPへ