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「東日本大震災」関連倒産(9月・年度上半期)

 2017年9月の「東日本大震災」関連倒産は8件だった。6カ月連続で1桁台で推移し、収束傾向を示した。ただし、累計件数は震災から6年半を経過して1,832件(9月30日現在)に達している。
また、9月の負債総額は17億5,000万円で、2カ月ぶりに前年同月を上回った。

東日本大震災関連倒産 震災後月次推移

2017年9月の倒産事例

 米穀類卸の(株)中山カトウ(TSR企業コード:140237615、法人番号:3370001009604、宮城県)は、大正7年創業の老舗企業。地元スーパー、飲食店などを対象にピーク時の売上高は15億2,500万円を計上していた。しかし、売上が減少していたところに東日本大震災で精米工場が津波の被害を受け、業績低迷に拍車がかかり事業継続が困難な状況に陥っていた。今回、債務整理を目的に破産を申請した。
特殊肥料、園芸用土製造の(株)宮城発酵(TSR企業コード:140219030、法人番号:1370201002666、宮城県)は、おが屑に豚や鶏の糞を混合し、天日干し発酵の「チャンピオン堆肥」を製造し、ピーク時の売上高は2億8,000万円を計上していた。しかし、東日本大震災以降は福島第一原発事故に端を発した放射能汚染問題の影響から計画通りの仕入、製造販売ができなくなり、赤字経営を強いられた。東京電力(株)からの賠償金や金融機関の支援などでしのいできたが、賠償金の減額などもあって資金繰りが限界に達して破産を申請した。

 2017年9月の地区別は、東北4件(宮城2・岩手・福島)、関東3件(東京2・茨城)、中部1件(静岡)だった。
「震災関連」倒産の累計1,832件を都道府県別でみると、最多は東京の553件。次いで、宮城158件、北海道85件、神奈川74件、千葉73件、岩手72件、茨城71件、福岡70件、群馬59件、福島と栃木が各57件、静岡50件、山形47件、埼玉46件、大阪45件と続く。直接被災地の東北6県の倒産件数は389件(構成比21.2%)だった。
「震災関連」倒産の累計1,832件を産業別でみると、最多は宿泊業・飲食店などを含むサービス業他の486件(9月4件)。次いで、製造業が412件(同1件)、卸売業が340件(同1件)、建設業が220件、小売業が171件と続く。
被害型で分類すると、「間接型」1,662件(構成比90.7%)に対し、「直接型」は170件(同9.2%)だった。

東日本大震災関連倒産

震災関連の集計基準

「震災関連」の経営破綻は、原則として次の3つのどれかに該当するものを集計している。

  1. 震災により施設・設備・機械等に被害を受けて経営破綻した(直接型)
  2. 以前から経営不振だったが、震災による間接影響を契機に経営破綻した(間接型)
  3. 震災の影響による経営破綻が、取引先や弁護士等への取材で確認できた(直接・間接型)
  • 集計では、すでに震災前に再建型の法的手続を申請しながら、震災による影響で再建を断念し破産手続に移行したケースなどは、倒産件数のダブルカウントになるため集計から除外している。
  • 「震災関連」の経営破綻は下記の「倒産の定義」のいずれかに該当するケースを「倒産」として集計。「事業停止」や「弁護士一任」、「破産手続き中」などの企業は、今後の展開次第で事業再開の可能性もあるため、「実質破綻」として区別した。

倒産の定義(対象:負債額1,000万円以上の法人および個人企業)

  • 会社更生法、民事再生法、破産、特別清算を裁判所に申請した企業(法的倒産)
  • 手形決済などで6カ月間に2回の不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けた企業(私的倒産)
  • 企業が経営破綻により事業継続を断念したが、法的手続きを採らず弁護士などに事後を一任して私的整理(内整理)を明らかにした企業(私的倒産)

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