• TSRデータインサイト

「人手不足」関連倒産(6月、上半期)

 全体の企業倒産が低水準の推移が続くなかで、中小企業を中心に人手不足は解消されていない。日本商工会議所が6月29日に発表した、会員中小企業を対象とする「人手不足等への対応に関する調査」では、人員の過不足状況について「不足している」と答えた割合が55.6%にのぼった。前年調査より5.3ポイント上昇し、人手不足感が強まっている。
 東京商工リサーチでは、これまでも「人手不足」関連倒産を集計してきたが、主に代表者死亡や入院などによる「後継者難」型が中心だった。だが、人手不足感が解消されないなかで「求人難」型の推移が今後注目される。
 2016年6月の「人手不足」関連倒産は26件(前年同月32件)だった。内訳は、代表者死亡などによる「後継者難」型が22件、「求人難」型が3件、「従業員退職」型が1件。

 2016年上半期(1-6月)の「人手不足」関連倒産は149件(前年同期比4.4%減、前年同期156件)。内訳は、代表者死亡などによる「後継者難」型が130件(前年同期137件)、「求人難」型が9件(同14件)、「従業員退職」型が10件(同5件)だった。
 また、人件費高騰による負担増から資金繰りが悪化したなどの、2016年上半期の「人件費高騰」関連倒産は13件(前年同期17件)だった。

人手不足関連倒産

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の秀和グループ、9億円の債務超過

6月17日に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)秀和グループ(TSRコード:027747050、江東区)の財務内容が一部判明した。

2

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

3

  • TSRデータインサイト

倒産データからみる「倒産が多い住所」 ~ 一等地のイメージと与信リスク ~

「倒産が多発する住所」は、現代のビジネスモデルの結果だ。ネット全盛期のいま、企業の実体が見えにくいのは普通なのかも知れない。だが、そんな風潮のなか、登記上住所の一等地に惑わされず経営実体をいかに見極めるか。ここでもまた、外形に惑わされない“目利き力”が問われている

4

  • TSRデータインサイト

【2026年3月期決算】役員報酬額1億円以上の開示 過去最多の934人に 社数も387社で最多を更新 上位5人中、外国人4人

2026年3月期決算の上場企業2,198社のうち6月26日12時までに有価証券報告書の提出を確認できたのは9割(90.7%)の1,995社だった。例年と異なり株主総会前に有価証券報告書を提出する上場企業が増えた。報酬額1億円以上の役員を開示した企業は387社、人数は934人で前年の364社・887人を上回った

5

  • TSRデータインサイト

環境経営総合研究所の「粉飾の手口」

(株)環境経営総合研究所(TSRコード: 294046615、渋谷区、以下ERI)が3月26日、東京地裁から破産開始決定を受けた。東京商工リサーチ(TSR)が独自入手した資料や関係者が「実際の売上は100分の1程度」と語る粉飾の実態がみえてきた。

TOPへ