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四半期ごとの企業動向を分析した最新レポートを公開「TSR経済動向調査(2026年9月調査)」分析レポートをリリース

このたび、株式会社東京商工リサーチ(以下「TSR」)は、2026年9月に実施した「TSR経済動向調査」の最新分析レポートを公開いたしました。

本調査は全国5,921社を対象に、企業活動の現況や今後の見通しを把握するため四半期ごとに実施している定点観測型のアンケート調査です。業種や企業規模、地域差による傾向の違いを可視化することで、経済全体の「兆し」をいち早く捉えることを目的としています。

※本分析レポートでは、各選択肢を「良い=5点」から「悪い=1点」まで点数化して平均した指標を使用しています。5点に近いほど良好で、3点前後は中立的、1点に近いほど評価が低いことを示しています。

現在の業況:全体はわずかに改善も、地域間格差は拡大傾向

全体の業況(昨年同期比)は3.00となり、前回6月調査から0.07ポイント増加しました。一方、都道府県間の業況格差は最も良好な滋賀県(3.53)と最も不調な福島県(2.67)の差が0.86(前回0.64)となり、地域間の経済格差は拡大傾向となりました。

地区別では、北陸(3.16)が最も良好で前回からの改善幅(+0.23)も最大となり、近畿(3.15)、関東(3.09)が続きました。一方、四国(2.81)、東北(2.89)は低水準にとどまっています。

業種別・規模別動向:全規模で改善が見られる一方、小売業が低下

業種別の業況(昨年同期比)は、製造業(3.15)が最も良好で、卸売業(3.05)、サービス業(2.99)が続きました。前回調査と比較すると、製造業(+0.15)、卸売業(+0.10)、建設業(+0.09)、サービス業(+0.04)が改善した一方、小売業(2.81)は0.06ポイント減となりました。

従業員規模別では、1,000人以上の企業(3.33)が最も高く、100~999人(3.17)、50~99人(3.03)が続きました。今回の調査ではすべての企業規模で増加がみられ、10人未満を除く規模で3.00に達するなど、幅広い層で持ち直しの傾向がみられます。

今後の見通し:全業種・全規模で前回より見通しが改善

今後3か月の業況見通しは3.01となり、前回調査時の見通しから0.10ポイント増加して改善が見込まれる結果となりました。

業種別では製造業やサービス業、規模別では50人以上の企業規模で3.00を上回る予測となったほか、前回調査との比較ではすべての業種・規模で見通しが改善しており、先行きに明るい兆しが広がっています。

経営課題:人材確保・育成が最多、コスト高騰と価格転嫁が重荷

直面する経営課題は「人材確保・育成」が66.0%で最多となり、引き続き最大の経営課題となりました。次いで「売上の増加」(49.2%)、「コスト削減」(30.1%)、「デジタル化・IT化の推進」(26.9%)が続きます。

自由回答では、原材料・資材・燃料費や人件費の高騰に加え、価格転嫁の難しさが利益を圧迫しているという声があげられました。売上・利益の確保や新規顧客開拓、安定した調達先の確保など、コスト負担増への対応と持続的な事業継続が急務となっています。

業種細分類:「荒物卸売業」が引き続きトップ、上位は卸売業が多数

業種細分類では、「荒物卸売業」(3.61)が前回に続きトップとなり、「電気機械器具卸売業(家庭用電気機械器具を除く)」(3.48)が続きました。上位10業種では卸売業が多くを占める結果となっています。

一方、下位は「ガソリンスタンド」(2.52)、「機械器具設置工事業(昇降設備工事業を除く)」(2.58)となり、トップとの差は1.09ポイントとなりました。

総括

2026年9月調査では、全体の業況が3.00に達して前回から持ち直し、全企業規模で改善がみられるなどポジティブな傾向が確認されました。また、時系列比較でも23項目中18項目がプラスとなり、前回(8項目プラス)から大幅に改善しています。今後3か月の見通しも全業種・全規模で上向いており、経済活動の回復に向けた動きがうかがえます。

一方で、都道府県間の景況感の格差は拡大しており、小売業の悪化など業種による差異も残されています。さらに、人件費や各種コストの高騰、価格転嫁の遅れによる利益圧迫、深刻な人材不足など、企業が直面する課題は依然として根強く存在します。景況感には着実な改善の兆しが表れつつあるものの、地域・業種ごとの偏りやコスト高騰リスクに配慮した慎重かつ機動的な経営判断が引き続き求められます。

調査概要

調査名称 TSR経済動向調査(2026年9月調査)
調査期間 2026年9月14日(月)~9月18日(金)
調査方法 WEBアンケート(TSRメールマガジン会員企業対象)
有効回答数 5,921社

「分析レポート」の詳細はこちら

本レポートは四半期ごとの定点観測調査により、時系列での分析を可能にしています。皆様のご協力が日本経済のリアルタイム把握を可能にし、政策や企業戦略に有効なフィードバックを提供する貴重な基礎資料となります。今後も継続的な調査へのご協力をお願い申し上げます。

また、本調査にご回答いただいた企業様には、詳細な分析結果を自由に可視化できる「限定ダッシュボード」を提供しています。地域別比較や成長予測、属性分析、時系列推移などをグラフで直感的に確認でき、自社の立ち位置把握や市場分析にご活用いただけます。

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