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四半期ごとの企業動向を分析した最新レポートを公開「TSR経済動向調査(2025年12月調査)」分析レポートをリリース

このたび、株式会社東京商工リサーチ(以下「TSR」)は、2025年12月に実施した「TSR経済動向調査」の最新分析レポートを公開いたしました。
本調査は全国5,714社を対象に、企業活動の現況や今後の見通しを把握するため四半期ごとに実施している定点観測型のアンケート調査です。業種や企業規模、地域差による傾向の違いを可視化することで、経済全体の「兆し」をいち早く捉えることを目的としています。

現在の業況:改善の兆しも地域格差は継続

全体の業況(前期比)は2.99で、9月調査の2.94から0.05ポイント改善しました。今後3ヶ月の見通しは9月調査(2.99)から2.97へわずかに低下しましたが、下げ止まりから持ち直しへの動きが鮮明になりつつあります。
地区別では、北海道(3.06)が最も良好で、九州(3.05)、関東(3.01)が続き、3地区が3.0を上回りました。近畿(2.99)、中国(2.96)が続く一方、東北(2.85)、四国(2.89)は低水準にとどまっています。9月→12月では、九州(+0.12)、中国(+0.08)、中部(+0.07)、関東(+0.05)、近畿(+0.05)、北海道(+0.04)が改善しましたが、東北(-0.09)、四国(-0.04)がマイナスに転じ、地域間格差は依然として存在します。
都道府県別では、上位:大分県(3.49)、滋賀県(3.29)、下位:奈良県(2.32)、青森県(2.62)となり、格差は1.17へ拡大(9月時点:0.74)しました。

業種別・規模別動向

業種別の前期比では、小売業(+0.16)、卸売業(+0.12)が大幅改善。その他(+0.08)、製造業(+0.07)、建設業(+0.06)も改善しました。
一方、サービス業は-0.03と唯一の悪化でした。小売業は2.84→3.00と節目の3.0に到達しています。
従業員規模別では、100~999人が3.02→3.08(+0.06)、50~99人+0.04、10~49人+0.04、10人未満+0.03と中堅・中小企業が改善。
一方、大企業(1,000人以上)は3.24→2.73と大幅悪化しました。

時系列スコア分析:9月→12月調査

23項目中17項目が改善、4項目が悪化、2項目が横ばい。6月→9月の「13項目改善・9項目悪化」からさらに回復傾向が鮮明になりました。

主要指標の変化:

売上(昨年同期比) 3.01 → 3.03
経常利益(昨年同期比) 2.84 → 2.89
売上(前期比) 3.04 → 3.10
経常利益(前期比) 2.87 → 2.94

設備投資は小幅調整ながら高水準を維持(昨年同期比3.25→3.22、前期比3.21→3.19)。
資金繰りも全項目で改善し、財務状況に明るい兆しが見え始めています。

残業時間の増加

残業時間(前期比)は2.95→3.05と最大の上昇幅。業種別では製造業(2.93→3.08)、建設業(2.90→3.02)で顕著に増加しました。
※残業時間の増加は、企業活動の活発化を示す先行指標として注目されます。年末の繁忙期という季節要因に加え、売上・経常利益の改善と連動しており、受注増加や業務量の回復が背景にあると考えられます。特に製造業での増加は、生産活動の持ち直しを反映しています。一方で、人手不足が続く中での残業増加は、従業員の負担増大や人件費上昇につながる可能性もあり、今後の動向を注視する必要があります。

資金繰りの改善

資金繰り(昨年同期比)は3.08→3.12、前期比3.06→3.11、今後3ヶ月見通し2.99→3.03と改善。金融機関の融資態度も3.16→3.17と小幅改善。業種別では、小売業(2.96→3.05)、建設業(3.12→3.19)、製造業+0.05、サービス業+0.04と改善しました。

総括

2025年12月調査では、景況感の回復基調が鮮明化し、売上・経常利益の改善や資金繰りの持ち直し、残業時間の増加による企業活動の活発化が確認されました。
一方、今後3ヶ月の業況見通しは小売業を除く業種で悪化しており、慎重な先行き観測が見られます。都道府県間格差は1.17に拡大しており、地域経済格差の是正も課題です。企業は価格転嫁や効率化の継続、政策面では地域経済格差是正が求められます。

調査概要

調査名称 TSR経済動向調査(2025年12月調査)
調査期間 2025年12月15日(月)~12月22日(月)
調査方法 WEBアンケート(TSRメールマガジン会員企業対象)
有効回答数 5,714社

「分析レポート」の詳細はこちら

本レポートは四半期ごとの定点観測調査により、時系列での分析を可能にしています。皆様のご協力が日本経済のリアルタイム把握を可能にし、政策や企業戦略に有効なフィードバックを提供する貴重な基礎資料となります。今後も継続的な調査へのご協力をお願い申し上げます。

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