• TSR速報

(有)栄光製作所

※画像は実際の企業と関係はありません

※画像は実際の企業と関係はありません

日産の経営不振も影響

  (有)栄光製作所(横須賀市)は5月9日、横浜地裁横須賀支部より破産開始決定を受けた。

 破産管財人には入坂剛太弁護士(上大岡中央法律事務所、横浜市港南区上大岡西2-2-10)が選任された。
 負債総額は債権者25名に対して約3億円。

 横須賀市内に本社兼工場を構え、自動車部品やOA機器部品などのプレス金型製作を手掛けていた。日産自動車グループ向け2次下請として営業基盤を形成し、1998年3月期には売上高6億6000万円あげていた。

 しかし、コストダウン要請の高まりや自動車部品生産数の減少などで受注が落ち込み、2010年3月期売上高は2億109万円にまで減少、7000万円の最終赤字に陥った。その後、一時的に業況は回復したものの、コロナ禍では再び赤字に転落。ゼロゼロ融資を受けて資金繰りを維持していた。
 
 こうしたなか2024年11月、代表者が死去し現代表が就任。また、主力の日産グループからの受注減が続いたほか、取引していた一次下請先の工場閉鎖など、環境の悪化が続き、事業継続を断念した。

※(有)栄光製作所(TSRコード:350372179、法人番号:2021002063048、横須賀市浦郷町5-2931-69、設立1964(昭和39)年3月、資本金300万円)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ