• TSR速報

井上通商(株)

※画像は実際の企業と関係はありません

 井上通商(株)(福岡市)は2月7日までに事業を停止し、破産手続きを管納啓文弁護士(弁護士法人みらい法律事務所、同市中央区警固1-12-11)に一任した。
 負債総額は約43億円。

 1961年創業の貿易商社。中国などアジアから活鰻、飼料、繊維製品などを輸入し、過去には関係省庁から貿易振興の表彰を受けるなど、豊富な実績を築いてきた。
 2015年2月よりEC事業を開始。アパレル関連の扱いが急増し、2020年1月期の売上高は123億5670万円を計上した。2021年1月期は「新型コロナウイルス」感染拡大のなかで約3000万枚のマスクを中国から仕入販売したことで、100億円台の売上高を維持。
 

 しかし、2022年1月期は反動減もあり、売上高は51億6105万円にまで落ち込んだ。

 こうしたなか、不良債権の発生により資金繰りが悪化。福岡県中小企業活性化協議会に支援を依頼し、金融機関に対してはリスケを要請するとともに、不動産の売却により借入金の返済を進めていた。2023年1月にはアパレルの企画販売を手掛ける関連会社の(株)I.T.ラボ(福岡市中央区)を吸収合併し、アパレル事業の強化を図っていたが、2024年1月期の売上高は約20億円にとどまり、円安の影響もあって業況は改善せず、今回の措置となった。

※井上通商(株)(TSR企業コード:870005430、法人番号:7290001006283、福岡市中央区草香江2-3-32、設立1961(昭和36)年6月、資本金1000万円)
※(株)I.T.ラボ(TSR企業コード:016684893、法人番号:5290001072402、福岡市中央区)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の全東信、20年前から粉飾決算か=600億円超の債務超過のおそれ

決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産劇の裏側がわかってきた。東京商工リサーチ(TSR)の取材で、業績悪化を隠すために、多額の預金の架空計上に手を染めていた実態がみえてきた。

2

  • TSRデータインサイト

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティネット保証1号」適用を要請~

クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

3

  • TSRデータインサイト

全東信の粉飾、資本と営業権と不動産から読み解く

大手決済代行の(株)全東信の粉飾は見抜けたのか。破産したいま、過去の決算書を基に違和感を指摘するのは難しくない。預金残高の水増しや債権の架空計上など、全東信はありきたりの手口に手を染めていた。

4

  • TSRデータインサイト

準自己破産の全東信、近畿産業信組が219億円貸出

大手決済代行の(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪府)の資金調達先が東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

5

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

TOPへ