(株)笠屋町不動産(TSR企業コード:570384982、大阪市北区西天満3-4-4、設立昭和27年6月、資本金8208万円、代表清算人:松村安之氏)は7月30日、大阪地裁より特別清算開始決定を受けた。負債総額は金融債務を中心に200億円。
昭和22年12月個人創業。当初は不動産賃貸業からスタートしたが、貸ビルや賃貸マンションの経営に進出した。全国主要都市の繁華街にレジャービルを主体とする不動産賃貸を手がけ、順調に業容を拡大。バブル崩壊直後の平成4年5月期は売上高約110億円を計上していた。
しかし、バブル景気の崩壊に伴い入居する飲食店などテナントの退出が相次いだほか、家賃の下落圧力もあって売上は下降推移をたどり、平成16年5月期の売上高は48億5955万円にまで低下した。一時170棟のビル・マンションを所有していたが、不採算の不動産を売却し金融債務の圧縮を進めた。その後も資産売却を加速し事業規模は年々縮小、19年頃から休眠状態となっていたが、26年4月末の株主総会決議をもって解散し今回の措置となった。
(株)大鳥(TSR企業コード:280156871、旧:(株)金馬車、水戸市河和田町字丹下二ノ牧3891-10、設立昭和53年1月、資本金1億円、高濱正敏社長)は8月11日、水戸地裁へ民事再生法の適用を申請した。申請代理人は後藤孝典弁護士(弁護士法人虎ノ門国際法律事務所、港区西新橋1-5-11、電話03-3591-7377)。負債総額は67億3600万円。
昭和29年4月に高濱社長の実父である高濱正明氏が日立市内において「パチンコ金馬車」を個人創業し、32年に「レストラン金馬車」の開店を経て、同年3月に(株)金馬車(TSR企業コード:280138172)を設立した。
以後、茨城県内でパチンコ店と飲食店を順次出店して千葉県や東京都にも進出するなど積極的に事業を展開、地元ラジオCMや新聞広告などで県内では相応の知名度があった。平成11年7月には関連会社の(株)茨城金馬車を存続会社として(株)金馬車を吸収合併、商号を金馬車とし、ピーク時の18年3月期には売上高約869億6600万円をあげていた。
しかし、射幸性を抑えた出玉規制や同業他社との過当競争などで売上が伸び悩み、不採算店舗の閉鎖のための費用や遊技機の減価償却負担が重荷となって赤字が散発、財務内容が悪化していた。このため21年1月、一部店舗を(株)関東金馬車(現:(株)関東大鳥)に会社分割により譲渡し、23年3月に発生した東日本大震災を契機に店舗休業に伴う人員削減を行い財務の立て直しを講じてきた。これによって収益性が改善し、26年3月期は売上高約365億円に対して経常利益約11億5900万円、当期利益約6億700万円を計上した。
ただ、業界全般で低貸玉営業が常態化するなかで財務内容の健全化は進まず、新台購入費用をソーシャルレンディング(新しい金融スキーム)から調達し、金融機関から設定されていた抵当権の一部がサービサーに譲渡されるなど、厳しい運営を余儀なくされていた。
26年8月1日には当社から会社分割により、新たに(株)金馬車(TSR企業コード:282308326、茨城県日立市幸町2-1-10、資本金2900万円、岡村諭社長)を設立し、旧:(株)金馬車および旧:(株)関東金馬車の店舗を譲渡し、新設会社が事業を承継することとなった。今回、債務が残った旧:(株)金馬車は、(株)大鳥に社名変更するとともに不動産等を管理する会社となり、民事再生法の適用を申請した。
(株)オルケス(TSR企業コード:470006633、中央区日本橋本町1-9-4、設立昭和28年5月、資本金1億円、中務茂夫社長)は8月27日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。監督委員には辺見紀男弁護士(成和明哲法律事務所、港区虎ノ門4-3-1、電話03-5405-4080)が選任された。負債総額は63億4500万円。
昭和23年に古着商として創業。その後、婦人服の卸売りとして量販店、百貨店、専門店などに事業基盤を構築し、平成2年7月期には売上高約260億7600万円を計上した。その後は、市況低迷などの影響もあって売上は伸び悩み、減収基調となっていた。16年5月に全額出資会社である椿野開発(株)(TSR企業コード:470143096、岐阜市)が民事再生法の適用を申請し、当社経営に影響を及ぼす恐れがあったため、金融機関や大手商社の再建計画により100%減資したのち、双日(株)(TSR企業コード:295605111、千代田区、東証1部)の子会社となった。さらに、23年6月には事業再生コンサルティングの(株)MIT Corporate Advisory Services(TSR企業コード:296513490、渋谷区)が当社の全株式を取得した。しかし、減収基調に歯止めがかからず24年1月期には売上高約69億9800万円にとどまった。
こうしたなか収益は、親会社からの債務免除などにより黒字転換を果たした。25年7月にヤングカジュアル衣料品小売の(株)クレッジ(TSR企業コード:297071572、渋谷区)を吸収合併し、現商号に変更するとともに、現所在地に本社を移転した。この合併により幅広い年齢層を対象とした顧客基盤となり、26年1月期の売上高は約108億2100万円を計上した。
だが最近は、外資系のファストファッションの台頭などから競争が厳しく、取引先に対し6月頃に支払を繰り延べ要請するなど動向が注目されていた。なお、8月27日に代表者が池内清和氏から中務茂夫氏に変更した。
武蔵産業(株)(TSR企業コード:310130972、春日部市大場991、設立昭和46年8月、資本金1億7000万円、山崎薫社長)は8月15日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は西山宏弁護士(桜川綜合法律事務所、東京都港区虎ノ門1-17-1、電話03-5501-7160)ほか7名。負債総額は42億5100万円。
昭和50年11月より「ディスカウントストアパール」を埼玉県と茨城県で展開する一方、平成1年7月からはパチンコホール事業にも進出した。着実に業容を拡大させ、17年9月期には約259億3200万円の売上高をあげていた。しかしその後は、遊技人口の減少等からパチンコ事業が低迷、さらに同業者間の競合から小売事業でも苦戦を余儀なくされた。
21年3月には、関連会社であるショッピングひまわりの仕入担当社員が不正競争防止法違反容疑で逮捕される事件が発生。
さらにショッピングひまわりは、同年1月にJAS法違反で関東農政局から指導を受けていた。度重なる不祥事でグループの対外的な信用は大きく低下するなか、業績低迷に歯止めがかからず武蔵産業の23年9月期の売上高は100億円を下回った。また、過年度の不動産投資に伴う金融債務が重荷となり、資金繰りは悪化。不採算店舗の閉鎖等でしのいできたが、ついに単独での事業継続を断念し今回の措置となった。
旭繊維(株)(TSR企業コード:620013761、大和高田市市場304-3、設立昭和44年5月、資本金1600万円、北村昌也社長、従業員20名)は8月22日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は吉田大地弁護士(吉田大地法律事務所、大阪市北区西天満1-10-8、電話06-6365-6038)。負債総額は28億6700万円。
昭和31年9月創業の紳士用靴下などのメーカー。紳士用靴下のほか、タイツ、パンストやカジュアルウェアの製造なども行い「Fuwa Fuwa Story」や「I LOVE DIET」などのオリジナルブランドのほか、ライセンスブランドなどを取り揃え、全国の百貨店・量販店・問屋に販路を広げていた。
平成23年3月期には約35億7100万円の売上高を計上していたものの、同業他社との競争激化や取引先の倒産などにより、25年3月期の売上高は30億5645万円まで低下した。26年3月期は原材料の高騰分を販売価格に転嫁できたこともあり、38億3380万円にまで売上高が回復したものの、もともと収益性に乏しく資金繰りに余裕がなかったことから、先行きの見通しも立たないと判断し今回の措置となった。
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