• TSRデータインサイト

EVモーターズ、25年12月期は49億円の最終赤字

 4月14日に民事再生法の適用を申請した(株)EVモーターズ・ジャパン(TSRコード:131071165、福岡県)の2025年12月期は49億円を超える最終赤字だった。
 東京商工リサーチが独自入手した民事再生申立書より判明した。

 2025年12月期の業績は、売上高は27億1,448万円と前年度(2024年12月期)の80億927万円から大幅に落ち込んだ。入手した資料には、民事再生の申立理由として「2025年9月に大阪メトロに納入したEVバスの整備不良問題に伴い、(中略)一部マスコミによる不正確な報道も相まって、新規営業及び補助金交付に支障が生じた」との記載がある。こうしたことが大幅減収の理由とみられる。

 2025年12月期の売上総利益(粗利)は4億4,351万円の赤字(前年度15億1,027万円)、営業利益は26億8,872万円の赤字(同2億3,852万円の赤字)、経常利益は30億4,711万円の赤字(同5億528万円の赤字)、最終利益は49億814万円の赤字(同5億4,508万円の赤字)だった。これに伴い、25年12月末の純資産は24億8,339万円(同59億8,904万円)へ落ち込み、自己資本比率は28.5%(同55.5%)へ下落した。

 申立書によると、2025年12月末の金融機関に対する約定返済が困難となったため、同月下旬に返済猶予を要請し、26年3月中旬からはスポンサーを探索していたという。しかし、4月に入って最大取引先から「EVバスの契約解除及び損害賠償請求を求める通知を受領」(申立書)したことや、補助金の支給遅れなどから、「6月にも資金繰りが破たんする懸念が生じた」(同)。
 今後については、スポンサー選定のうえ計画外事業譲渡を想定しており、譲渡までの資金繰りは「問題ない」(申立書)としている。

EVモーターズ・ジャパンの車両
EVモーターズ・ジャパンの車両



(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2026年4月17日号掲載「SPOT情報」を再編集)


記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ダイヤモンドG、「破産時の現預金が64 万円」 ~ 第1回債権者集会で管財人が報告 ~

歌手の長渕剛さんの事務所から破産を申してられたダイヤモンドグループ(株)(TSRコード:298291827、2025年12月破産開始)の第1回債権者集会が、5月18日13時30分から東京地裁(ビジネス・コート)で開かれた。

2

  • TSRデータインサイト

役員報酬額 歴代最高の134億円「セブン&アイHD」デピント元取締役

(株)セブン&アイホールディングスのジョセフ・マイケル・デピント元取締役(2025年3月9日辞任)の2026年2月期の役員報酬額が、134億1,700万円と、過去最高額となった。5月20日に公表された有価証券報告書で判明した。

3

  • TSRデータインサイト

弁護士の実務経験を活かし、大学院で教授職を担う ~ 髙井総合法律事務所・髙井章光弁護士 単独インタビュー ~

 2025年度の倒産が1万505件(前年度比3.5%増)と、2年連続で1万件を超えた。2013年以来、12年振りの高水準で、抜本再生の局面にある企業が少なくない。  こうしたなか、企業法務や倒産法に強みを持ち、存在感を高めているのが髙井総合法律事務所(東京都港区)だ。

4

  • TSRデータインサイト

宗教法人、不正な法人格取得に歯止め  「不活動宗教法人」の対策強化へ

文化庁は4月27日、活動実態のない「不活動宗教法人」などが脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)などに利用されるのを防ぐため、対策検討会議を開催した。

5

  • TSRデータインサイト

居酒屋の倒産が過去最多ペース、1-4月は5割増 ~ 宴会・飲み放題の価格上昇、客離れ誘発も ~

2026年1-4月の「居酒屋」倒産は88件(前年同期比54.3%増)と急増した。1989年以降、同期間の倒産は2024年の59件を大きく上回り、最多を更新した。東京商工リサーチの企業データベースから1-4月の「居酒屋」倒産(負債1千万円以上)を抽出し、分析した。

TOPへ