• TSRデータインサイト

全国サービサー協会が賀詞交歓会、事業再生への関与を期待する声

 1月22日、一般社団法人全国サービサー協会(以下、協会)は賀詞交歓会を都内で開催した。コロナ禍の影響もあり、開催は4年ぶりで、事業再生・サービサー振興議員連盟などの国会議員や協会加盟のサービサー関係者ら233名(うち国会議員11名)が出席した。

 協会は、1998年制定の「債権管理回収業に関する特別措置法」(サービサー法)に基づいて2000年に設立され、現在72社が加盟している。
 協会の山田晃久理事長は、法務省資料を引用する形で2022年12月までの取り扱い債権額が累計486兆円に達したことに触れ、「業界が発足した当時の金融機関の膨大な不良債権処理という要請に応えることが出来た」とこれまでを振り返った。その上で、「サービサーは金融制度の一環として定着しており、事業再生・再チャレンジにも積極的に携わっている」との認識を示した。
 
 その後、片山さつき参議院議員(自民党)や階猛衆議院議員(立憲民主党)らが挨拶した。
 東京商工リサーチ(TSR)の取材に応じた片山議員は、「金融機関との連携における強みを生かして、前向きなサービシングに取り組んでほしい」と語った。
 また、階議員もTSRの取材に応じ、「コロナ禍で企業が負った債務をどのように着地させていくのかなど、事業再生の面でもサービサーへの期待は大きい」と期待を示した。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2024年1月26日号掲載「SPOT情報」を再編集)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ