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日中関係の悪化、宿泊業は6割が悪影響を懸念 「中国依存の低減」、「中国への渡航自粛」の検討も

~ 2025年「日中関係悪化の影響」調査 ~


 2025年11月、高市首相の台湾有事をめぐる発言をきっかけとした日中関係の悪化は、長期化の様相を呈している。中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけてから1カ月あまりが経過した。この間、日中間の航空便の欠航が相次ぎ、日本産水産物の輸入停止措置など、日中ビジネスへの影響も懸念されている。
 日中間の緊張感が高まるなか、受注や販売での影響は「現在、影響はなく、今後も影響はなさそう」との回答が82.4%と8割を超えた。一方、「減少、減少見通し」の悪影響があると回答した企業は15.6%だった。とりわけ、中国人訪日客の恩恵を受けていた宿泊業は、6割(61.9%)が「減少、減少見通し」と回答した。
 また、今後の対策予定では、企業の3割が「調達面で中国依存の低減」、「中国への渡航自粛」を検討していることもわかった。

 東京商工リサーチ(TSR)は12月1~8日、日中関係悪化の影響と対策についてアンケート調査を実施した。日中間の経済的結びつきが年々強まっていたが、これまで幾度となく顕在化した「チャイナリスク」が改めてクローズアップされている。現状、影響を懸念する回答は低いが、日本企業には人件費やコストの削減、安定操業の面でメリットが乏しくなり、高まるリスクの分散のため、中国への依存度を再検討する必要も生じている。
※ 本調査は、12月1~8日にインターネットによるアンケート調査を実施し、有効回答5,645社を集計・分析した。
※ 資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義した。
 


Q1.台湾有事に関する国会答弁後、日中の緊張感が高まっています。貴社の受注(販売)はこの影響を受けていますか?

◇受注や販売の「減少、減少見通し」は合計15.6%
 5,645社のうち、「すでに受注が減少」1.7%(99社)、「今後受注が減りそう」13.8%(782社)で、合計15.6%(881社)が日中関係の悪化で悪影響を回答した。
 一方、「現在は影響がなく、今後も影響はなさそう」は82.4%(4,655社)と8割を占めた。また「すでに受注が増加」は0.23%(13社)、「今後受注が増えそう」は1.7%(96社)で合計1.9%にとどまった。
 悪影響との回答は、大企業で19.9%(442社中、88社)と2割にのぼり、中小企業は15.2%(5,203社中、793社)で、4.7ポイントの開きがあった。事業規模が大きいほど中国との接点も多く、悪影響の比率が高まったようだ。

Q1.台湾有事に関する国会答弁後、日中の緊張感が高まっています。貴社の受注(販売)はこの影響を受けていますか?

産業・業種別 「減少、減少見通し」宿泊業は6割以上
 業種別では、「すでに受注が減少、今後受注が減りそう」との回答は、宿泊業(61.9%)がダントツだった。このほか、3位の道路旅客運送業(37.5%)など、インバウンド需要の落ち込みが直撃する業種が上位に入った。

「すでに受注が減少」「今後受注が減りそう」業種上位

Q2.今回の日中の緊張感の高まりを受け、貴社は何か対策を採る予定はありますか?検討予定も含めて回答ください。

◇3割が「調達面の中国依存の低減」と「中国への渡航自粛」を検討
 全企業2,317社中、最多が「調達面の中国依存の低減」の32.4%(752社)で、2位の「中国への渡航自粛」の30.4%(705社)と拮抗した。上位2回答はいずれも大企業が中小企業を上回った。
 次いで、3位は「販売面の中国依存の低減」の12.7%(296社)で、大企業の9.9%(212社中、21社)に対し、中小企業は13.0%(2,105社中、275社)で3.1ポイント上回った。
 また、その他の回答には「何もしない」のほか、「現状分析と情報収集の強化」、「中国輸出に依存している取引先の精査」などの回答があった。

Q2.今回の日中の緊張感の高まりを受け、貴社は何か対策を採る予定はありますか?検討予定も含めて回答ください。

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