連絡難のユービーエム(株)、工事現場で混乱も
1月31日朝から連絡が取りにくくなっているユービーエム(株)(TSR企業コード:293588309、江戸川区、以下UBM)をめぐり、工事を受注した取引先が現場維持に苦慮している。
UBMと取引がある工事会社の1社は1月31日、自社が担当する数件の現場に資材等の無断使用や移動を制限する貼り紙を掲示した。掲示した経緯について、同社の担当者は「31日に急いで弁護士に相談をし、(この対応を)決めた。工事が停止したことで、資材の窃盗被害が発生した現場もあると聞く。引き続き、現場維持に万全を期したい」と説明する。
貼り紙を見たオーナー(施主)から同社に対して、「工事継続に協力いただきたい」との要請が寄せられているという。「掲示しなければ、オーナーも連絡先が分からず、身動きが取れない状況だろう。掲示して良かったと思う」と、他の現場を担当する業者へも対応を促す。
UBMが受注し、進行中だった新築案件は複数ある。「盗難被害を防ぐために、現場に自ら防犯カメラを設置しようとするオーナーもいる。債権者には有効な形で通知してほしい。何も連絡がないのは非常に迷惑だ」と同社の担当者は憤る。
連絡難から3日経った2月2日も、本社には人影も現状を知らせる掲示もない。債権者は定期的に本社を訪れ、現状を嘆いている。事態は混迷を極めている。