12月の「円安」関連倒産は5件 2022年は5年ぶりの20件台に ~【12月速報】 「為替」関連倒産(12月29日現在) ~
2022年10月21日、外為市場は一時、1ドル=151円90銭台まで急落し、日本銀行の為替介入後も10月末は1ドル=148円01銭と円安が続いた。しかし、12月20日に日銀が長期金利の変動幅の上限を0.25%から0.5%に拡大を発表すると、一気に円高に振れ12月20日の円相場は1ドル=131円70銭に急騰した。
12月の「円安」関連倒産は、養鶏業、卸売業、小売業、飲食店経営と幅広い産業で発生した。
円安で飼料や原材料などの輸入価格が上昇し、仕入コスト上昇が資金繰りに悪影響を及ぼした。
2023年1月3日に一時、1ドル=129円50銭まで円高が進み、5日正午は1ドル=131円98~99銭で推移している。ただ、円高はすぐに物価やエネルギー価格の下落には繋がらず、今後も国内では物価高が続くとみられる。物価上昇は、価格転嫁が難しい中小企業の経営を圧迫することに加え、個人消費の低迷に拍車を掛ける可能性もあり、為替相場の推移に目が離せない。