• TSRデータインサイト

帝国ホテル 2期連続の営業赤字へ コロナの影響が長期化

 2021年3月期に1961年上場以来、初めて営業赤字に転落した(株)帝国ホテル(TSR企業コード: 291097006、千代田区、東証2部)が3月24日、2022年3月期の連結の営業利益が2期連続の赤字となる見通しだと発表した。赤字額は112億円を見込み、新型コロナの影響で業績回復が遅れている。

 帝国ホテルによると、昨年開始したサービスアパートメント事業や初の直営日本料理店「帝国ホテル 寅黒」の開店など新しい事業も展開した。しかし、コロナの影響が長期化し、営業赤字が続く見通しだ。

 来期2023年3月期は、コロナの感染再拡大や不安定な国際情勢の動向など先行きの不透明感があるとしながら、国内の経済活動も徐々に回復基調に向かい収益の伸長が図れると期待しているという。

 3月24日、発表した2022年3月期の通期業績予想は売上高285億円(前期220億5100万円)、営業利益112億円の赤字(同117億1000万円の赤字)、当期純利益79億5000万円の赤字(同143億6300万円の赤字)。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

コメ農家の倒産・休廃業が過去最多 ~ コメ作りの「あきらめ」、さらに増加も ~

コメ価格の高騰が止まらない。農水省が18日に発表した3月の米価格(相対取引価格)は2万5,876円で、1年前の約2倍の高値だ。 政府は備蓄米を放出したが、小売業者にはなかなか届かず、韓国産やアメリカ産の輸入拡大も検討されている。

2

  • TSRデータインサイト

パン屋の倒産が急減、コメ高騰でパンに注目 ~ 高級パンブームや小麦高騰の影響も一巡 ~

コメ価格の高騰が食卓と倒産に変化を及ぼしている。高級パンブームが崩壊したことに加え、小麦粉の価格上昇でパン屋さんの倒産が増加していたが、ここにきて急激に減少していることがわかった。

3

  • TSRデータインサイト

2025年4月「人手不足」倒産 最多の36件 人材の流動化が進み、「求人難」「従業員退職」が急増

2025年4月の「人手不足」が一因の倒産は、36件(前年同月比44.0%増)で、4月としては2013年以降では過去最多を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

パナソニックHDの早期希望退職募集 2012年以降の国内募集で最大規模、13年ぶり募集5,000人台

パナソニックホールディングス(株)(TSRコード:570191092)は5月9日、国内外で1万人規模の人員削減を発表した。国内は5,000人規模の見込み。

5

  • TSRデータインサイト

「人材派遣業」倒産、1-3月は過去最多の29件 ~ 「円高」、「トランプ関税」でさらに増加も ~

人手不足で人材の獲得競争が厳しさを増すなか、人材派遣会社(労働者派遣業)の倒産が急増している。

TOPへ