ロシア、ベラルーシを格下げ=D&B
ロシアによるウクライナ侵攻の「カントリーリスク」への影響が広がっている。東京商工リサーチ(TSR)が業務提携するDun & Bradstreet(D&B)は、「カントリーリスクレポート」(3月更新分)のなかで、ロシアとベラルーシのカントリーリスクを見直した。
「カントリーリスクレポート」は、5つの指標で当該国のリスクを評価している。
D&Bはロシアについて、これら指標の中の「当該国全体のリスク情報(Overall Country Risk Rating)」を「DB6d」に引き下げた。「DB6d」は、25段階で下から2番目にあたる。今後については、ルーブルの暴落や経済制裁などを念頭に、さらなる引き下げも示唆した。
ベラルーシについては、指標のうち「与信環境(Credit Environment)」を「DB6a」から下から4番目の「DB6b」に1段引き下げた。「当該国全体のリスク情報」は、下から2番目の「DB6d」を維持したものの、通貨ベラルーシルーブルが対USドルで過去最安値になったことを受け、「ハイパーインフレの懸念」を指摘した。今後の見通しは、「急速に悪化している」とした。
ウクライナについては、今年2月に「当該国全体のリスク情報」が最低の「DB7」に引き下げられている。
「カントリーリスクレポート」は、D&Bのアナリストが国別のリスクを分析・評価した報告書。日本国内ではTSRが有償提供している。
(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2022年3月16日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)