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民事再生中のサンフェニックス、スポンサーと契約=福祉事業の存続に前進

 理事長による不適切な資金流出が表面化し、2021年9月に東京地裁に民事再生法の適用を申請した(社福)サンフェニックス(TSR企業コード: 722070942、広島県)は1月20日、再生計画案を裁判所に提出し、(社福)すみれ福祉会(TSR企業コード:662297857、兵庫県)とスポンサー契約を締結したことがわかった。債権者の賛成が必要だが、福祉事業の存続に向け、大きく前進した。

サンフェニックスによると、スポンサーのすみれ福祉会は、(医)社団菫会(TSR企業コード:660423502、兵庫県)を中核とし、病院や介護福祉事業、教育などを手掛けるスミレ会グループに属する。グループ全体の総ベッド数4000床以上という。すみれ福祉会は兵庫県内に3カ所、東京都内に1カ所の特別養護老人ホームを経営している。
関係者によると、サンフェニックスは3月に債権者集会を開催し、再生計画案の賛成を得て、4月にスミレ会グループの傘下入りする計画。

サンフェニックスは、公認会計士の男性が2016年に買収して理事長に就任したが、その後の不適切な資金操作で約30億円の資金が流出していた。新型コロナの影響も受け、約60億円の負債を抱え、管理型の民事再生法の適用を申請。再生管財人の綾克己弁護士(ときわ法律事務所)のもとで再生手続きを進めている。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2022年1月26日号掲載予定「WeeklyTopics」を再編集)

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