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JASDAQのテラ 虚偽開示で特設注意銘柄に、上場廃止の懸念も

 バイオベンチャーのテラ(株)(TSR企業コード:296045896、JASDAQ、新宿区)は10月13日、東証から特設注意市場銘柄に指定され、上場契約違約金2000万円の徴求を受けたと発表した。東証は、テラが新型コロナ治療薬を巡り虚偽開示を続け、ガバナンス等の改善の必要性が高いと判断した。内部管理体制に問題があると認められると、上場廃止の可能性もある。

特設注意市場銘柄に指定されるのは10月14日。期間は原則1年間で、指定から1年後に内部管理体制確認書を提出し、東証が内部管理体制に問題がないと判断すると指定が解除される。ただ、問題があると認められると原則、上場廃止となるが、期間中でも改善見込みがなくなれば上場廃止となる。

テラは13日、特設注意市場銘柄に指定されたことを受け、「信頼回復に向けて、誠心誠意、最大限の努力を尽くしてまいります」とコメントしている。

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