• TSRデータインサイト

ユナイテッドアローズ コロナの影響で上場来、初の最終赤字

 新型コロナの影響で店舗休業や外出自粛などが響き、セレクトショップ大手の(株)ユナイテッドアローズ(TSR企業コード:294012338、東京都港区、東証1部、以下UA)は、2021年3月期の連結決算が1999年の上場以来、初めて最終利益が赤字だったと発表した。自社のネット通販は伸びたが、コロナによる実店舗の売上減が響いた。2022年3月期(連結)はコスト削減やカジュアル強化で黒字転換を見込んでいる。

 5月10日、発表した2021年3月期の連結決算は売上高1217億1200万円(前期比22.7%減)、営業利益66億1300万円の赤字(前期87億5800万円の黒字)、当期純利益71億9700万円の赤字(同35億2200万円の黒字)だった。

 UAは、従来の価格帯は大きく変えず、低価格の商品を追加し、ターゲットを広げる。また、コロナ禍でビジネスや嗜好品の需要低下から、カジュアル構成比を拡大していく意向だ。同日、発表した2022年3月期連結決算の業績予想は、売上高1248億円(2021年3月期比2.5%増)、営業利益30億円、当期純利益17億5000万円と黒字転換を計画している。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「マレリグループ」国内取引先調査 ~国内の取引先2,942社、影響懸念~

経営不振が続いたマレリグループの持株会社マレリホールディングス(株)(TSRコード:022746064、さいたま市北区)が6月11日(日本時間)、米国でチャプター11を申請した。東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースからマレリグループの取引先数(重複除く)は国内2,942社あることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

2025年1-5月の「労働者派遣業」倒産53件 人材派遣が人手不足で年間最多ペースの可能性

深刻な人手不足が続くなか、 「労働者派遣業」の倒産がハイペースをたどっている。2025年5月の「労働者派遣業」倒産は、3月に並び今年最多の15件(前年同月比400.0%増)発生した。

3

  • TSRデータインサイト

「日産ショック」とマレリ、部品サプライチェーンの再編含み

マレリホールディングス(株)(TSRコード:022746064)と主要子会社は6月11日(日本時間)、チャプター11(連邦破産法第11条)を申請した。東京商工リサーチのデータベースによると、マレリグループの国内取引先は全国2,942社に及ぶ。

4

  • TSRデータインサイト

事前調整に明け暮れたマレリHDが再度破たん ~支援プレイヤーの場外乱闘の果て~

マレリHDを巡っては、準則型私的整理の一種である事業再生ADRでの再建を目指したが、海外金融機関の反対でとん挫し、前年の産業競争力強化法の改正で規定された民事再生の一部手続きを省略する簡易再生へ移行した。

5

  • TSRデータインサイト

(株)ピーエスフードサービス 保育園への食材納品がストップ=納入業者の資金繰り悪化で

保育園などに食材を販売している(株)ピーエスフードサービス(TSRコード:352395583、さいたま市見沼区)は納品が困難になっていることを自社ホームページで公表した。

TOPへ