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AOKIHDが123億円の赤字へ 入学式や入社式などイベントの開催自粛が影響

 新型コロナウイルスの影響が長引き、当初の予想通りに入学式や入社式が行われることが難しくなり、下方修正につながった。紳士服大手の(株)AOKIホールディングス(TSR企業コード:292080697、東証1部)は3月19日、2021年3月期(連結)の最終利益が当初予想の53億5000万円の赤字から123億円の赤字に悪化しそうだと発表した。

 AOKIHDの発表によると、第3四半期連結の累計期間はおおむね予想通りに推移したという。ただ、今年1月の緊急事態宣言の再発令や延長により、外出自粛の要請や一部店舗の休業、時短営業が続き、想定以上の影響を受けた。

 昨年9月に発表した当初の業績予想では、経済活動が徐々に回復し入学式や入社式などのイベントが行われることを前提としていた。第4四半期に経済活動が回復傾向となる見通しだったが、逆に引き続き経済活動が制限され、下方修正を余儀なくされた。

 2021年3月期(連結)の業績予想は、売上高1420億円(前回予想1513億円)、営業利益75億円の赤字(同20億円の赤字)、最終利益123億円の赤字(同53億5000万円の赤字)とそれぞれ下方修正した。

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