• TSRデータインサイト

秋葉原の老舗ラジコン専門店「フタバ産業」が解散へ、来年3月末で

 自動車向け蛍光表示管やラジコンなどの製造を手掛ける双葉電子工業(株)(TSR企業コード:320019217、千葉県茂原市、東証1部)は12月18日、秋葉原のラジコン専門店「フタバ産業」を解散すると発表した。新型コロナの影響などから店頭購入からネット購入にシフトしているため、経営の効率化を図る。
解散するのはラジコン機器の販売などを手掛けていたフタバ産業(株)(TSR企業コード:291466486、千代田区)。来年3月末で店舗やオンラインでの販売を停止し、解散する。来年8月に清算を結了する予定だ。

 フタバ産業は1972年設立。双葉電子工業が製造するラジコンのアンテナショップとして事業を展開している。老舗のラジコン専門ショップとして知られ、オンラインショップも開設していた。
 しかし、インターネットやSNSの発達で、アンテナショップとしての情報発信が難しくなってきたほか、近年は趣味の多様化に加え、新型コロナの影響で店舗からインターネット通販へのシフトが加速。親会社の双葉電子工業が経営の効率化を進めるために解散を決断した。

 双葉電子工業はラジコンの店舗販売からは撤退するが、製造は継続する。双葉電子工業の担当者は、「ラジコンの最新情報の発信やキャッチするために店舗を続けてきたが、WEBやSNSの発達など時代が変わってきた」とコメントした。双葉電子工業は、「当該事項が連結業績に与える影響は軽微」としている。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2024年度「人手不足倒産予備軍」  ~ 今後は「人材採用力」の強化が事業継続のカギ ~

賃上げ圧力も増すなか他社との待遇格差で十分な人材確保ができなかった企業、価格転嫁が賃上げに追い付かず、資金繰りが限界に達した企業が事業断念に追い込まれている。  こうした状況下で「人手不足」で倒産リスクが高まった企業を東京商工リサーチと日本経済新聞が共同で分析した。

2

  • TSRデータインサイト

2025年1-11月の「人手不足」倒産 359件 サービス業他を主体に、年間400件に迫る

深刻さを増す人手不足が、倒産のトリガーになりつつある。2025年11月の「人手不足」倒産は34件(前年同月比70.0%増)と大幅に上昇、6カ月連続で前年同月を上回った。1-11月累計は359件(前年同期比34.4%増)と過去最多を更新し、400件も視野に入ってきた。

3

  • TSRデータインサイト

【社長が事業をやめる時】 ~消えるクリーニング店、コスト高で途絶えた白い蒸気~

厚生労働省によると、全国のクリーニング店は2023年度で7万670店、2004年度以降の20年間で5割以上減少した。 この現実を突きつけられるようなクリーニング店の倒産を聞きつけ、現地へ向かった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年1-11月の「税金滞納」倒産は147件 資本金1千万円未満の小・零細企業が約6割

2025年11月の「税金(社会保険料を含む)滞納」倒産は10件(前年同月比9.0%減)で、3カ月連続で前年同月を下回った。1-11月累計は147件(前年同期比11.9%減)で、この10年間では2024年の167件に次ぐ2番目の高水準で推移している。

5

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

TOPへ