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ジャパンライフ山口元会長が逮捕、これまでを振り返る

 警視庁と愛知県警などの合同捜査本部は9月18日、磁気治療器などの「オーナー商法」を手がけていたジャパンライフ(株)(TSR企業コード:291624898、千代田区)の山口隆祥元会長ら十数名を詐欺容疑で逮捕した。
 ジャパンライフは、高齢者を中心に約6,500人から2,000億円以上を集めたものの、預託金の返済が滞り、被害弁護団が結成された。弁護団は東京地裁にジャパンライフの破産を申し立て、2018年3月1日に破産開始決定を受けていた。
 ジャパンライフなどの消費者被害の広がりを受けて、販売預託商法を原則禁止とする預託法の改正が2021年にも国会に提出される予定だ。社会問題化したジャパンライフ問題をふり返る。

4度の行政処分で事実上倒産

 1975年、山口元会長は特殊販売の問題で国会に参考人として招致され、ジャパンライフに舞台を移して活動。ジャパンライフはピークである1985年2月期の売上高が1,509億円を上げるなど、急成長した。その後、「マルチまがい商法」が社会問題化し、事業を縮小したが、「オーナー商法」に姿を変えて事業を拡大。2017年3月期には、売上高235億725万円をあげていた。
 ジャパンライフは、100万円を超える磁気治療器を顧客に販売。それをジャパンライフが預かり、他社にレンタルして使用料を顧客に支払うスキームだった。消費者庁の調査で、2015年9月末時点で預託を受けていた商品は2万2,441個だったが、実際にレンタルユーザーに賃貸していた商品はわずか2,749個だったことがわかっている。また、同庁の監査で、2017年3月期は338億7,674万円の債務超過と指摘された。同庁は特定商取引法違反などで短期間に4度の行政処分を出し、ジャパンライフへの批判が高まっていた。
 取引先への支払遅延や被害弁護団の結成などトラブルが相次ぐなか、2017年12月に銀行取引停止処分を受け、事実上倒産した。

「倒産していない」と強弁するも債権者破産

 取引停止処分後もジャパンライフは「倒産していない。必ず返金する」と強弁し、勧誘を続けた。一方、全国規模の被害弁護団が設立され、事業を停止しないジャパンライフに対して、2018年2月に破産を申し立てた。
 包囲網が強まる中、破産手続きによる債権者集会で山口元会長が「オーナー商法は詐欺ではない」と述べ、顰蹙(ひんしゅく)を買った。だが、2019年4月に警視庁など合同捜査本部がジャパンライフの関係先を家宅捜査し、着々と詐欺容疑の捜査が進められていた。

 ジャパンライフ問題では、一般債権者への配当の可能性が出ている。だが、配当手続きの手数料を狙う輩も出現。ジャパンライフ元社員が顧客名簿などを悪用し、営業しているとの指摘もあり、注意が必要だ。
 山口元会長が安倍元総理の「桜を見る会」に招待されたことを利用し、顧客集めに使ったとの批判もある。預託法改正につながったジャパンライフ問題だが、悪徳商法は次々と起きており、消費者保護の法改正が急がれる。


ジャパンライフ元会長逮捕

‌                   山口元会長を乗せたとみられる捜査車両(9月18日、警視庁前)

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