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新型コロナウイルス「東京五輪アンケート」調査 

 新型コロナウイルス感染拡大で2021年に延期された東京五輪・パラリンピック。東京都内の新規感染者数が連日200人前後の高水準で推移しているが、東京商工リサーチが実施した国内企業を対象にした東京五輪・パラリンピックの開催のアンケート調査で、「予定通りの開催」の回答が22.5%にとどまった。
「観客席を間引いて開催」(18.4%)、無観客開催(5.3%)を合わせても46.2%と半数に満たなかった。一方、「中止」と「開催延期」は合計53.6%で、感染収束が見通せないなかでの2021年の開催は、賛否が分かれる結果となった。

  • 本調査は2020年7月28日から~8月11日にインターネットによるアンケート調査を実施、有効回答1万2,857社を集計し、分析した。

2021年の東京五輪・パラリンピックの開催で望ましい形はどれですか?(択一回答) 

 東京五輪・パラリンピック開催で望ましい形として、最も多かったのは「中止」の27.8%(3579社)だった。次いで、「開催延期」が25.8%(3325社)で、「中止」と「開催延期」を合わせると53.6%の企業が2021年開催に否定的な見方を示した。
一方、簡素化案の一つとして検討されている「無観客開催」は5.3%(693社)にとどまった。また、2021年夏開催を「予定通り」は22.5%(2894社)、「観客席を間引いて」は18.4%(2366社)で、何らかの「開催」を望む回答は46.2%だった。
海外からのインバウンド創出や国内の観覧者の移動も見込めず、経済効果も限定的なことから、2021年夏開催の支持は半数に届かなかった。

五輪アンケ1

東京五輪・パラリンピックが中止や無観客での実施、延期となった場合、貴社の経営にどのような影響がありますか?(択一回答)

 東京五輪・パラリンピックが中止、もしくは無観客となった場合の経営への影響を聞いた。
「答えられない」と回答した7,566社を除く5,291社では、「悪い影響が多い」が85.2%(4,509社)だった。
一方、「良い影響が多い」との回答は、14.7%(782社)と2割以下にとどまった。Q1で「中止」と回答した中にも、Q2で「悪い影響」を選択した企業があり、企業側は“感染拡大のリスク”“業績への影響”と相反する2つの問題で板挟み状態となっているとも言える。

五輪アンケ2

5月25日の緊急事態宣言の解除から2カ月半以上が経過した。だが、感染者数は依然高止まった状況で、東京五輪・パラリンピックの2021年夏開催への見通しは厳しい状況が続いている。
「中止」と「開催延期」を合わせると、半数以上の企業が来夏開催に否定的な回答を示した。また、「中止」または「無観客での開催」となった場合、8割以上の企業が、自社の経営に「悪い影響がある」と回答した。企業は、社員や関係者の感染防止への意識から、来夏の開催に強い懸念を示す一方で、開催中止となった場合の国内経済への影響に対する不安も色濃く出た結果となった。
東京開催の誘致活動が開始された当初、国内経済への波及効果も強く喧伝され、企業活動に好影響があると期待された。東京都の試算では、大会開催に直接的に関わる需要は東京都だけで約2兆円と推計し、そのうち、大会参加者・観戦者支出と家計消費支出を盛り込んだ経済的効果は5690億円を見込んでいた。
中止または無観客となると、こうした努力と期待が水泡に帰す可能性もある。一方で、開催形式によっては、開催時だけでなく、開催後への経済損失が企業活動に“負の影響”を生じる恐れもある。東京五輪・パラリンピックは、開催か中止のどちらの結果でも、企業活動へのケアは欠かせない。

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