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三陽商会 銀座の不動産を売却、譲渡益は約67億円

帳簿価格は50億円、2021年2月期第3四半期に特別利益を計上予定

 

 経営再建中のアパレル大手、(株)三陽商会(TSR企業コード:290059666、東証1部)は7月17日、東京都中央区の「GINZA TIMELESS 8(三陽銀座タワー)」の不動産を売却したことを明らかにした。譲渡益は約67億円で、2021年2月期第3四半期に特別利益として計上し、財務体質の強化を図っていく。

 2月29日時点の帳簿価格は50億円で、物件引き渡し時期は9月30日を予定している。売却先は国内法人1社だが、守秘義務契約により社名は公表していない。

 三陽商会は、「新型コロナウイルス」の影響による売場・店舗の臨時休業などで、2021年2月期第1四半期に45億9600万円の最終赤字を計上していた。

 三陽商会の担当者は、「売却は、新型コロナウイルスの損失補填が目的。キャッシュフローを万全な体制にし、周囲への不安の解消が急務だった。(売却するビルに)入居しているショップは8月末をもって閉店する予定」とコメントした。

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