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2020年度「業績見通し」に関するアンケート調査

 新型コロナ感染拡大で国内市場が収縮する中、2020年度業績を「減収」と見込む企業が約7割(68.8%)に達することがわかった。前回調査(2019年6月)を45.6ポイント上回った。
一方、「増収」を見込む企業は9.2%にとどまり、前回調査比21.9ポイント低下した。「経常減益」を見込む企業も約7割(67.6%)に達し、同41.5ポイント悪化した。
新型コロナに伴う外出自粛、休業要請などで停滞する経済活動による企業業績への影響が深刻さを増している。利益悪化は、キャッシュ創出力の低下に直結し、資金繰り破たんも誘発しかねず、「感染拡大の防止」と「業績確保」に苦慮する企業の姿が浮き彫りとなった。

  • 2020年6月29日~7月8日にインターネットでアンケートを実施し、有効回答1万3,387社を集計、分析した。
    資本金1億円以上を大企業、1億円未満・個人企業等を中小企業と定義した。

Q1.今年度(2020年度)の売上高の見通しは、次のうちどれですか?(択一回答)

 「増収」が9.2%(1,244社)、「前年度並み」が21.8% (2,930社)、「減収」が68.8% (9,213社)だった。
前回調査では、「増収」が31.1%、「前年度並み」が45.7%、「減収」が23.2%だった。
2020年度は、2019年度と比べ「増収」が21.9ポイント低下し、一方で「減収」は45.6ポイント増加した。
規模別では、大企業の67.8%(2,128社中、1,444社)が「減収」を見込むのに対し、中小企業は69.0%(1万1,259社中、7,769社)だった。

売上予想 年度推移

業種別「減収企業率」 道路旅客運送業が97.5%

 「増益」が9.0%(1,216社)、「前年度並み」が23.2%(3,111社)、「減益」が67.6%(9,060社)。
前回調査では、「増益」が26.5%、「前年度並み」が47.4%、「減益」が26.1%だったが、売上見通しと同様、大幅に悪化した。
規模別では、大企業の「減益」見通しは67.6%(2,128社中、1,439社)に対し、中小企業も67.6%(1万1,259社中、7,621社)で、「減益」見通しに規模差はない。
固定費負担が大きい大企業ほど、短期的な売上落ち込みが、収益面に大きく出ているとみられる。

利益予想 年度推移

 2020年度の業績見通しは、「減収」が68.8%(前年度比45.6ポイント増)、「減益」が67.6%(同41.5ポイント増)と大幅に悪化した。東京商工リサーチの企業データベースでは、コロナ前の2019年3月期の業績(実績値)は、おおむね増収「5」:減収「4」:横這い「1」の割合だったが、新型コロナ感染拡大で様相が一変し、厳しい結果となった。
中小企業は「減収」69.0%、「減益」67.6%に対し、大企業は「減収」67.8%、「減益」67.6%だった。大企業は、減収企業率が中小企業より若干低いが、減益企業率はほぼ同じ水準だ。企業規模が大きいほど、急激な受注(売上)減少に固定費の削減が追い付かず、収益悪化に巻き込まれている。すでに上場企業でも7月15日までに、226社が新型コロナを要因に合計10兆2,234億円の資金調達を公表した。大企業でも経営不振に陥った企業には、資金繰り支援が必要になるかもしれない。
また、業種別の「減収見込み率」は、「道路旅客運送業」や「宿泊業」など一般個人向けサービス(BtoC)を展開する企業が上位に並ぶ。また、「鉄鋼業」の92.5%(94社中、87社)、「ゴム製品製造業」の88.8%(45社中、40社)も「減収」を見込んでおり、完成品メーカーの休業や生産調整が下請けや取引企業の業績に影響を及ぼしている。
新型コロナ終息までの時間が長引くほど、倒産や廃業が増えることが現実味を帯びている。

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