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【取材の周辺】URBAN RESEARCHの「仕入キャンセル」問題、取引先から批判の声

 大手セレクトショップの「URBAN RESEARCH(UR)」を展開する(株)アーバンリサーチ(TSR企業コード: 570823510、大阪市西区)が6月中旬、「7月の商品仕入をすべて一旦止める」旨を、一部取引先にメールで通知していたことが東京商工リサーチ(TSR)の取材でわかった。


 アーバンリサーチの取引先の1社は、コロナ禍の現状に理解を示しつつも、「通知の仕方」に疑問を呈している。また、7月分の納入について「止める」と通知を受けた別の取引先は、「個別で対応すべきものをメールで一括して済ませた」と、怒りを滲ませる。
アパレル業界は、力関係の強い発注元が在庫調整で仕入先にキャンセルを要請することはある。業界関係者は、「悪しき慣習で、変えることはなかなか難しい」と胸の内を明かす。
 TSRは6月19日、アーバンリサーチに対し、電話とメールで取材および質問への回答を求めたが、期限までに回答はなかった。

突然のメールに驚きと困惑の声

 5月15日、アパレル名門の(株)レナウン(TSR企業コード:295833440、江東区)が、新型コロナによる売上急減も影響し、東京地裁から民事再生開始決定を受けた。緊急事態宣言の発令以降、アパレル業界には新型コロナの影響が深く広がっている。
 アーバンリサーチは1974年創業で、セレクトショップとして高い知名度を有する。株式公開はしておらず、資本金は1,000万円。2020年1月期は、売上高681億7, 731万円をあげている。 
 複数の仕入先によると、アーバンリサーチは新型コロナの影響で4月上旬にも、取引先に「4月納入商品をキャンセルする」とFAXで通知し、取引先から不評を買っていた。
 そして、再びアーバンリサーチが取引先へ送付したメールをTSRは独自入手した。これには7月仕入のすべてを一旦止める旨が記載されている。そして、4月からの納入調整の謝罪とともに、非常事態宣言明けも売上が想定通りに戻っていないとも記されている。
 さくら共同法律事務所の西村國彦弁護士は、「資本金1,000万円なら下請法上は形式的に該当しないが、売買契約の成立後に契約違反がないのにキャンセルしたとすれば、民法上では違法性は否定できない」と指摘する。
 アーバンリサーチと取引するメーカーは、今回のメール送信に、「通常ではありえず、あまりにも乱暴だ」と憤る。別の取引先は、「4月のFAX送信で騒ぎになり、(以降は)キチンと対応すると思っていた」と語る。別の商社は、「キャンセルは信用問題につながるため、こっそりとやる。業界がレナウンの件で神経質になっている時期なのに」と今回のやり方を訝しがる。さらに、「(アーバンリサーチから)きちんとした形で事情を説明して貰えれば、弾力的な対応もできる」と、信頼関係の重要性を強調する。


 キャンセルをFAXやメールで済まそうとするやり方は批判されても仕方ない。真摯な対応を求める取引先の声に、アーバンリサーチはどう応えるのだろうか。



(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2020年6月24日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

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