• TSRデータインサイト

民事再生のレナウン、20億円のDIPファイナンスを設定 スポンサー選定急ぐ

 5月15日、子会社から民事再生の適用を申し立てられ、民事再生手続き中の(株)レナウン(TSR企業コード:295833440、江東区)は6月18日、DIPファイナンス(融資枠)の設定を発表した。
 三井住友銀行がDIPファイナンスとして極度額20億円の融資枠を設定した。レナウンは、「スポンサーを選定し、適切な再生計画を策定して事業再生の道筋をつけるまでの間、運転資金を確保する」と説明。万が一、不測の資金需要が生じた場合に備えた面もある。
 レナウンの担当者は、「今月末までのスポンサー選定と三井住友銀行のDIPファイナンスに直接的な関係はない。また、今すぐ、(DIPファイナンス)融資を受ける予定もない。百貨店の営業再開やオンラインショップも好調で、資金繰りは維持できている」とコメントしている。
 現在、複数のスポンサー候補があり、6月19日までスポンサーを募集し、6月末までに決定したい意向だ。レナウン再建に向け、カギとなるスポンサー選定が注目されている。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「社長の出身大学」 日本大学が15年連続トップ 40歳未満の若手社長は、慶応義塾大学がトップ

2025年の社長の出身大学は、日本大学が1万9,587人で、15年連続トップを守った。しかし、2年連続で2万人を下回り、勢いに陰りが見え始めた。2位は慶応義塾大学、3位は早稲田大学と続き、上位15校まで前年と順位の変動はなかった。

2

  • TSRデータインサイト

内装工事業の倒産増加 ~ 小口の元請、規制強化で伸びる工期 ~

内装工事業の倒産が増加している。業界動向を東京商工リサーチの企業データ分析すると、コロナ禍で落ち込んだ業績(売上高、最終利益)は復調している。だが、好調な受注とは裏腹に、小・零細規模を中心に倒産が増加。今年は2013年以来の水準になる見込みだ。

3

  • TSRデータインサイト

文房具メーカー業績好調、止まらない進化と海外ファン増加 ~ デジタル時代でも高品質の文房具に熱視線 ~

東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースによると、文房具メーカー150社の2024年度 の売上高は6,858億2,300万円、最終利益は640億7,000万円と増収増益だった。18年度以降で、売上高、利益とも最高を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

ゴルフ練習場の倒産が過去最多 ~ 「屋外打ちっぱなし」と「インドア」の熾烈な競争 ~

東京商工リサーチは屋外、インドア含めたゴルフ練習場を主に運営する企業の倒産(負債1,000万円以上)を集計した。コロナ禍の2021年は1件、2022年はゼロで、2023年は1件、2024年は2件と落ち着いていた。 ところが、2025年に入り増勢に転じ、10月までの累計ですでに6件発生している。

5

  • TSRデータインサイト

解体工事業の倒産が最多ペース ~ 「人手と廃材処理先が足りない」、現場は疲弊~

各地で再開発が活発だが、解体工事を支える解体業者に深刻な問題が降りかかっている。 2025年1-10月の解体工事業の倒産は、同期間では過去20年間で最多の53件(前年同期比20.4%増)に達した。このペースで推移すると、20年間で年間最多だった2024年の59件を抜いて、過去最多を更新する勢いだ。

TOPへ