• TSRデータインサイト

民事再生のレナウン、20億円のDIPファイナンスを設定 スポンサー選定急ぐ

 5月15日、子会社から民事再生の適用を申し立てられ、民事再生手続き中の(株)レナウン(TSR企業コード:295833440、江東区)は6月18日、DIPファイナンス(融資枠)の設定を発表した。
 三井住友銀行がDIPファイナンスとして極度額20億円の融資枠を設定した。レナウンは、「スポンサーを選定し、適切な再生計画を策定して事業再生の道筋をつけるまでの間、運転資金を確保する」と説明。万が一、不測の資金需要が生じた場合に備えた面もある。
 レナウンの担当者は、「今月末までのスポンサー選定と三井住友銀行のDIPファイナンスに直接的な関係はない。また、今すぐ、(DIPファイナンス)融資を受ける予定もない。百貨店の営業再開やオンラインショップも好調で、資金繰りは維持できている」とコメントしている。
 現在、複数のスポンサー候補があり、6月19日までスポンサーを募集し、6月末までに決定したい意向だ。レナウン再建に向け、カギとなるスポンサー選定が注目されている。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

2

  • TSRデータインサイト

7月の「税金滞納」倒産16件 5カ月ぶり増加 物価高で苦悩する企業への納税支援が急務

2025年7月の「税金(社会保険料を含む)滞納」倒産は16件(前年同月比33.3%増)で、5カ月ぶりに前年同月を上回った。1-7月累計は95件(前年同期比14.4%減)と4年ぶりに前年同期を下回ったが、2016年以降の10年では2番目の高水準となった。

3

  • TSRデータインサイト

解体工事業の倒産が最多ペース ~ 進む小規模業者の淘汰、難しいコスト削減 ~

建て替えや再開発に欠かせない解体工事は、不動産市況のバロメーターのひとつだ。建設業界ではゼネコンの好調な業績が目立つが、解体工事業の倒産が過去最多ペースをたどっている。

4

  • TSRデータインサイト

「トランプ関税」、日本の「景気を後退」が8割超 自社への影響が「マイナス」は約3割に半減

8月7日、日米間で合意した新しい「相互関税」が発動された。東京商工リサーチは、発動直前の7月30日~8月6日に「トランプ関税」に関する第3回目の企業アンケートを実施した。

5

  • TSRデータインサイト

破産開始のサクライ、「ここ10年は債務超過だったのかもしれない」

7月30日に東京地裁より破産開始決定を受けた(株)サクライ(TSRコード:290060095、東京都、製菓材料販売)の実態バランスシートは、長年に渡って極めて厳しい状況だったことが東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

TOPへ