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上場企業「新型コロナウイルス影響」調査 (4月22日時点)

 「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」(以下、緊急事態宣言)の対象が全国に拡大されて1週間が経過した。自治体からの外出やイベントの自粛、休業要請が全国的な広がりを見せ、企業活動に大きな影響を及ぼしている。
 4月22日までに、新型コロナ関連による影響や対応などを情報開示した上場企業は1,557社に達した。これは全上場企業3,778社の41.2%と4割を上回った。
 業績の下方修正では、当初予想から売上高2兆1,799億円、最終利益1兆7,432億円が消失した。
 また、2020年2月期、同3月期の決算企業を中心に決算発表の延期を公表する企業が相次ぎ、168社にのぼった。前回調査(4月16日時点、54社)から3倍以上に増加した。新型コロナによる一連の混乱で、上場企業の決算スケジュールにも大きな影響が出ている。

  • ※本調査は、2020年1月23日から、全上場企業の適時開示、HP上の「お知らせ」等を基に集計した。
  • ※「影響はない」、「影響は軽微」などの開示は除外した。また、「新型コロナウイルス」の字句記載はあっても、直接的な影響を受けていないことを開示したケースは除外している。前回発表は4月16日。

航空大手2社が大幅な業績下方修正、業績予想の取り下げは25社

 情報開示した1,557社のうち、決算短信や月次売上報告、業績予想の修正などで新型コロナウイルスによる業績の下振れ影響に言及したのは396社だった。このうち、275社が、売上高や利益の減少などの業績予想、従来予想と実績との差異、次期見通しなどで業績を下方修正した。また、新型コロナウイルスの影響が見通せないことから、従来の業績予想を一旦取り下げ「未定」に修正した企業が25社にのぼった。
 業績の下方修正分のマイナスは合算すると、売上高が2兆1,779億円、最終利益が1兆7,432億円に達した。一方、「影響の懸念がある」、「影響を精査中」、「影響確定は困難で織り込んでいない」などの開示は533社だった。
 売上高の下方修正額の合計は、4月21日集計時点で2兆円を超えたが、翌22日には日本航空(株)(TSR企業コード:291141005)が下方修正を発表し、2020年3月期の業績予想を750億円引き下げた。このほか、航空会社ではANAホールディングス(株)(TSR企業コード:290096677)も売上高1,200億円、最終利益を400億円引き下げている。
 諸外国の入国制限や国内の移動自粛の影響で、旅客需要の減少が直撃、感染拡大が終息しない限り当面の回復は見込めない。大手2社の業績ダウンは航空業界の厳しい経営環境を象徴している。

業績下方修正企業は製造業、個人消費関連の小売業、サービス業の3業種で7割超を占める

 業績の下方修正を公表した275社のうち、業種別では製造業が最も多く105社(構成比38.1%)と4割を占めた。
 中国の混乱に始まり、サプライチェーンの乱れや販売市場の縮小などが影響を及ぼしている。次いで、サービス業55社(同20.0%)、小売業48社(同17.4%)と、個人消費に関わる業種の比率が高く、上位3業種で7割以上(同75.6%)を占めた。

決算発表の延期と臨時休業が大幅に増加

 店舗・拠点の休業、サービス停止を開示した企業は213社だった。このうち、4月7日の緊急事態宣言を契機に店舗などの休業や、従来の休業範囲の拡大や延長を公表したのは判明分で158社(構成比74.1%)にのぼった。「緊急事態宣言」の対象範囲が全国に拡大され、臨時休業に踏み切る店舗数がさらに増えたり、休業期間の延長などアナウンスするケースが相次ぎ、前回発表時(4月16日時点、112社)から46社増えた。
 また、3月期決算の発表時期を控え、決算発表を例年のスケジュールから先延ばしする動きが加速している。決算発表(四半期決算の発表なども含む)延期を公表した企業は累計168社となり、前回発表時(4月16日時点、54社)から1週間で114社増えた。海外子会社の決算や監査業務が進まないうえ、国内でも在宅勤務などにより決算集計を終えることができない点がネックとなっている。
 3月期決算の発表(決算短信の開示)は従来、5月の大型連休後に集中するが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態に際し金融庁、東証ともに決算開示の期限延長を実質的に容認している。多くの3月期決算の開示が大幅にズレ込むことになりそうだ。

新型コロナウイルス 影響・対応

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