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千代田化工建設、三菱商事の第三者割当増資700億円で債務超過を解消

三菱グループの支援で経営再建に動き出す

海外工事の巨額損失などで債務超過に転落した千代田化工建設(株)(TSR企業コード:350157642、東証2部、以下千代田化工)は8月1日、都内で2020年3月期第1四半期決算説明会を開いた。説明会には投資家や記者など、約70人が出席した。
千代田化工は2019年3月末に債務超過へ転落し、8月1日付で東証1部から2部へ指定替えとなっている。

千代田化工は大株主の三菱商事が主導し、経営再建を進めている。公表された2020年3月期第1四半期(連結)業績は、売上高864億7,100万円(前年同比7.6%減)、当期純利益は22億7,400万円(前年同期は37億200万円の赤字)だった。
キャメロンLNGプロジェクト(米国)で新契約を締結したことによるインセンティブボーナスに加え、ヤマルLNG(ロシア)のプロジェクト完工による報酬が利益を押し上げた。

第三者割当増資で債務超過を解消

決算説明会では、7月1日に三菱商事が700億円の第三者割当増資の払込を完了し、債務超過を解消したことを明らかにした。併せて、同日までに三菱UFJ銀行から200億円の劣後ローン実行と、三菱商事から融資枠900億円を確保したことが発表された。この結果、千代田化工の現預金は6月末から600億円増え1,626億円となった。純資産は700億円増加の151億円となり、債務超過を脱した。
説明会で山東理二・代表取締役社長COOは、「本業ベースの利益をしっかり確保し、再生に向け順調なスタートをした。財務基盤を再生計画通り強化でき、新たなリスク管理体制が着実に機能している」と強調した。
一方、出席したアナリストから、すでにインセンティブボーナスが発生したキャメロンLNGに関し、他社では開示している報酬額などの詳細が開示されないことに疑問の声が上がった。これに対し、樽谷宏志・代表取締役CFOは「インセンティブはマイルストーン(工程)を達成するごとに発生するため、業績予想への盛り込みや詳細な内訳の開示は難しい」と釈明した。
また、期初予想で示した1ドル110円の想定為替の修正の可能性を問う質問には、樽谷宏志・代表取締役CFOが「円高の影響は、P/Lには影響するが、B/Sにはないため据え置く」との回答にとどめた。

通期業績予想は修正なし

2020年3月期(連結)の通期業績予想は、売上高3,900億円、営業利益120億円、経常利益120億円、当期純利益60億円で、5月9日の発表から修正はなかった。


業績を説明する山東理二社長

業績を説明する山東理二社長

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年8月5日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

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