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日産臨時株主総会、西川社長「ガバナンス元年」の宣言も具体策明言せず

 カルロス・ゴーン元会長の4度目の逮捕で揺れる日産自動車(株)(TSR企業コード:350103569、横浜市、東証1部)の臨時株主総会が4月8日、グランドプリンスホテル新高輪(東京都)で開かれた。総会ではカルロス・ゴーン元会長と元代表取締役のグレッグ・ケリー氏の取締役解任、仏・ルノーのジャンドミニク・スナール会長の取締役選任が決議された。
質疑応答では株主から、仏・ルノーとのアライアンス見直しや現経営陣の退陣を求める厳しい声も飛び出した。

総会は4,000人を超える株主が出席。総会は「飛天の間」をメイン会場に、ロビーなど6会場にモニターを設置し、総会を中継した。
冒頭、西川廣人社長は「株主の皆様に大変なご心配、ご迷惑をお掛けした。会社を代表して深くお詫び申し上げる」と陳謝した。
質疑応答では、西川社長ら役員に対し、ゴーン氏の役員報酬や同氏が関わっていた投資関連会社への不正送金に「なぜ気付けなかったのか」と経営責任を追及する厳しい声や、仏・ルノーとのアライアンスは「不平等」との指摘が相次いだ。
アライアンスの運用について、西川社長は3月に発表した日産、ルノー、三菱自動車の3社で設立した「アライアンス・オぺレーティング・ボード」の機能強化を挙げ、「(アライアンスの)仕組みは平等。3社がwin-winの関係にある」と断言。“ルノー主導”体制を否定した。一方、ケリー氏の後任や将来的にスナール氏が会長職に就任する可能性について、「ルノー次第の面がある」と応じた。
西川社長は、自身の進退について「まずはガバナンス構築、事業・アライアンスの安定化に全力をあげる」と続投意向を示した。
総会の中盤、「ゴーン、ケリー両氏が有罪とならなかった場合の責任は」と問われると、弁護士など専門家から助言を受けているとした上で、「(両氏の)行為は十分に解任・解職に値する根拠がある。たとえそのような(有罪ではない)場合でもこちらが勝てると思っている」と自信をのぞかせた。
両氏の不正について、「現経営陣の当事者意識が足りない」、「一般の社員が気付いても指摘できない企業風土が問題」との厳しい意見が出た。これには「早期のガバナンス強化」を対応策として示した。2時間55分に及んだ総会では、2時間半を質疑応答に充てた。
西川社長は「今年はガバナンス元年」、ルノーとのアライアンスの安定を再三強調した。だが、具体案は明言を避けた。このため冒頭で宣言した「節目の総会」、「けじめの総会」と受け止められなかった株主もいた。
西川社長には早期の「企業風土の刷新」、「ガバナンスの構築」など、株主への具体策の提示が求められている。

株主らで混雑する株主総会の会場入口(4月8日)

株主らで混雑する株主総会の会場入口(4月8日)

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年4月10日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

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