• TSRデータインサイト

大塚家具 本決算を明日(14日)発表予定

 2月14日のバレンタインデー。JASDAQ上場の(株)大塚家具(TSR企業コード:291542085、大塚久美子社長)の2018年12月期(通期)の決算発表が予定されている。
大塚家具は、同期予想を売上高376億3,400万円(前期比8.4%減)、営業損失▲51億円(前期▲51億3,600万円)、経常損失▲52億円(同▲51億4,400万円)、当期純損失▲34億2,600万円(同▲72億5,900万円)と公表していた。
業績不振が続く中、大塚家具は昨年12月21日、中国の家具販売大手の居然之家(イージーホーム)と業務提携の基本合意を発表。同時に、イージーホームとの資本提携も視野に入れていることを明らかにした。
業務提携を発表前の12月20日、大塚家具の株価は263円だった。ところが2月12日の株価は461円まで高騰、13日前場には一時490円と続騰、投資家の熱い視線を集めている。
大塚家具の決算発表後に、大塚社長が会見で何を語るのか注目されている。ただ、同社広報によると、「(決算)会見は予定していない」という。果たして、14日にサプライズ発表があるのか…。

3期連続の赤字を予想

 大塚家具の2018年12月期第3四半期までの売上高は273億4,400万円(前年同期比12.5%減)。業績予想には第4四半期で売上高102億9,000万円必要だ。だが、セール終了後に売上げが落ち込んでいる状況からハードルはかなり高くなっている。
昨年9月末に実施した「在庫一掃セール」では、10月の店舗売上高は15カ月ぶりに前年同月を上回った。好調だったセールを11月まで延長したが、セールの押し上げ効果と反動減がどのような結果をもたらすのか。
利益は3期連続の最終赤字を見込んでいる。注目はどこまで赤字幅を圧縮するかだ。期末の昨年12月に不動産譲渡益2億1,800万円を特別利益に計上した模様だ。ただ、「在庫一掃セール」で利益率の低下も想定され、当初予想業績に上振れがあるか注目される。

2月14日決算発表、サプライズはあるか?

 関係者に取材を進めるなかで、大塚社長が水面下で中国企業と資本提携の交渉を探っているとの見方もある。
2018年12月期は3期連続の最終赤字を見込み、株主や取引先は大塚家具の先行きに気を揉んでいる。それだけに大塚家具の今後の方向性について、大塚社長自ら説明することが必要だろう。
また、情報開示の観点からも後ろ向きの姿勢と取られることだけは絶対に避けなければならない。

大塚家具の置かれた状況では、2018年12月期の決算発表は単なるセレモニーではない。特に、決算短信で公表する2019年12月期の業績予想は重要な意味を持つ。
大塚家具が今の店舗網で売上高を維持するのか。新規出店を進めて売上拡大を狙うのか。あるいは店舗閉鎖をさらに推し進めるのか。他社との幅広い提携を模索し、抜本的な改革戦略をとるのか、選択肢は狭まってきた。ここにきて大塚社長の力量が問われている。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年2月14日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

 TSR情報とは

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「退職代行」からの連絡、企業の3割取り合わず 有給や退職日の交渉などの通知を3割が経験

ことし2月、大手退職代行サービスの代表らが弁護士法違反の疑いで逮捕された。4月に入り、退職代行の話題も出始めたが、弁護士や労働組合以外の「退職代行」業者から連絡があっても、3割(30.4%)の企業が非弁行為が含まれる可能性があり、取り合わないことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

「マッサージ業」の倒産が過去30年で最多の108件 大手チェーン、リラクゼーション店と競合激化

店舗乱立による過当競争や光熱費、人件費の上昇で「マッサージ業(療術業)」の倒産が増勢をたどっている。 2025年度に倒産した「マッサージ業」は、1996年度以降の30年間で最多だった2019年度の98件を抜き、過去最多の108件(前年度比14.8%増)に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年度の「医療機関」倒産 20年で最多の71件 クリニック・歯科医院の淘汰が加速、「破産」が97%超

2025年度に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院を合計した「医療機関」は、71件(前年度比20.3%増)だった。2006年度以降の20年間では、2024年度の59件を大幅に上回り、最多を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

「士業」の倒産、2年連続最多

「士業」の倒産が目立ってきた。給付金の不正受給の指南や、顧客から預かった資金の流用など、近年はコンプライアンス違反が原因で倒産するケースも目立つ。

5

  • TSRデータインサイト

食品メーカー 売上高は値上げで24兆円に 利益は物価高に値上げが追い付かず二極化

肉・魚加工や菓子類などの「食品メーカー」4,994社の2025年の業績は、売上高24兆2,824億円(前年比3.4%増)、利益は8,806億円(同9.5%減)だった。コロナ禍以降の5年間で売上高は最高を記録した。ただ、利益はコスト上昇で減益の構図が鮮明となった。

TOPへ