• TSRデータインサイト

スマートデイズ元代表が経営するトウキョウ運河が本社を退去

 不動産取引の(株)トウキョウ運河(TSR企業コード:014885786、渋谷区)が、渋谷区恵比寿の登記上本社から退去した。トウキョウ運河のホームページに記載されている代表番号へ電話しても応答はなく、連絡が取りにくい状況となっている。
 トウキョウ運河の代表取締役である佐藤哲也氏は、シェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開し、2018年5月に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)スマートデイズ(TSR企業コード:294730672、東京都中央区)の代表取締役を2015年7月まで務めていた。
 関係筋によると、トウキョウ運河の従業員約60名の大半は5月頃に退職し、一部の従業員への給与は未払いになっているという。
 東京商工リサーチ(TSR)は7月6日、渋谷区恵比寿の登記上本社を訪問したが、すでに退去していた。
 スマートデイズ問題に当初から取り組んでいる加藤博太郎弁護士(わたなべ法律会計事務所)はTSRの取材に対し、「かぼちゃの馬車に関わる不動産の売買代金は、中間省略登記などの形でトウキョウ運河に流れていた可能性がある。スマートデイズとともにトウキョウ運河の資金繰りも解明する必要がある」とコメントした。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年7月17日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)


 TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「マレリグループ」国内取引先調査 ~国内の取引先2,942社、影響懸念~

経営不振が続いたマレリグループの持株会社マレリホールディングス(株)(TSRコード:022746064、さいたま市北区)が6月11日(日本時間)、米国でチャプター11を申請した。東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースからマレリグループの取引先数(重複除く)は国内2,942社あることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

2025年1-5月の「病院・クリニック」の倒産 18件 前年上半期に並ぶ、ベッド数20床以上の病院が苦戦

コロナ禍を経て、病院やクリニックが苦境に立たされている。2025年1-5月に発生した病院・クリニックの倒産は18件で、すでに2024年上半期(1-6月)に並んだ。

3

  • TSRデータインサイト

「日産ショック」とマレリ、部品サプライチェーンの再編含み

マレリホールディングス(株)(TSRコード:022746064)と主要子会社は6月11日(日本時間)、チャプター11(連邦破産法第11条)を申請した。東京商工リサーチのデータベースによると、マレリグループの国内取引先は全国2,942社に及ぶ。

4

  • TSRデータインサイト

事前調整に明け暮れたマレリHDが再度破たん ~支援プレイヤーの場外乱闘の果て~

マレリHDを巡っては、準則型私的整理の一種である事業再生ADRでの再建を目指したが、海外金融機関の反対でとん挫し、前年の産業競争力強化法の改正で規定された民事再生の一部手続きを省略する簡易再生へ移行した。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度の業績見通しに大ブレーキ 「増収増益」見込みが16.6%に急減

トランプ関税、物価高、「価格転嫁」負担で、国内企業の業績見通しが大幅に悪化したことがわかった。2025年度に「増収増益」を見込む企業は16.6%にとどまり、前回調査(2024年6月)の23.3%から6.7ポイント下落した。

TOPへ