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2018年3月期決算「役員報酬 1億円以上開示企業」調査(6月27日17時現在)

 株主総会のピークを明日に控え、6月27日17時までに2018年3月期決算の有価証券報告書が確認された上場企業は1,395社を数える。27日に報酬額が1億円以上の役員を開示したのは、マツダ、旭化成、メニコン、JXTGホールディングス、日清食品ホールディングスなど28社で、これまでに個別開示は137社、292人となった。
 27日17時までに確認された2018年3月期の役員報酬額では、ソニーの平井一夫前社長の27億1,300万円(前年9億1,400万円)が最高で、歴代5番目。開示人数が最も多かった企業は、東京エレクトロンの10人(前年9人)。
 ここ数年、金銭報酬だけではなく、ストックオプションや株式報酬など報酬体系も変化。また、2018年3月期決算では好業績を公表している企業も多く、業績を反映して開示社数および人数ともに前年を超えることも予想される。
【参考】2017年3月期:個別開示222社、463人。
※役員報酬1億円以上の開示は、「改正企業内容等の開示に関する内閣府令」に基づき、2010年3月期決算より報酬等の総額、報酬等の種類別(基本報酬・ストックオプション・賞与・退職慰労金等の区分)の総額を有価証券報告書に記載することが義務付けられた。

【6月27日17時現在集計】
個別報酬額 上位で報酬増額が目立つ

 6月27日17時現在、有価証券報告書の提出が確認された1,395社のうち、役員報酬が1億円以上の個別開示は137社、292人となった。
 役員報酬の最高額は、ソニーの平井一夫前社長(現会長)で27億1,300万円(前年9億1,400万円)。2位がソフトバンクグループのロナルド・フィッシャー副会長の20億1,500万円(前年24億2,700万円)、3位がマルセロ・クラウレ副社長COOの13億8,200万円(前年開示なし)と続く。
 報酬額が1億円以上の292人のうち、前年より報酬が増えた役員は141人(構成比48.2%)。減額は54人、同額は4人。前年は開示なく、2018年3月期に開示されたの93人だった。

役員報酬ランキング

個別開示人数 JXTGホールディングス・広島ガスなどが初めて開示

 役員報酬が1億円以上を開示した137社(人数292人)のうち、開示人数の最多は東京エレクトロンの10人(前年9人)。以下、ソニーが9人(同10人)、三井物産が8人(同5人)、日本精工が8人(同4人)、 LIXILグループが8人(同4人)と続く。
 27日に個別開示が確認された28社のうち、旭化成が2015年以来、3年ぶりに小堀秀毅社長(報酬額1億1,400万円)など2人、JXTGホールディングスが内田幸雄会長(同1億1,200万円)など2人、広島ガスが深山英樹元会長(同1億7,800万円)と、初めて開示を行った。また、子会社のチケット転売サイトで商標権を侵害したとして話題となったミクシィは6月22日に急遽、社長を辞任した森田仁基前社長(報酬額2億4,300万円)など3人が1億円以上の報酬を受け取った。
 これまでに個別開示を行った137社のうち、開示人数が最も増加したのは日本精工、LIXILグループ、飯田グループホールディングス(2→6人)の前年より4人増加。減少幅が最も大きかったのは伊藤忠商事(11→5人)で、前年より6人減少した。

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