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スルガ銀行が決算訂正、貸倒引当金を203億円積み増し

 6月6日、スルガ銀行は5月15日に公表していた2018年3月期連結決算を訂正した。シェアハウス関連融資の回収可能性を精査した結果、貸倒引当金48億2,500万円を追加で計上した。また、シェアハウス以外の投資用不動産関連融資でも155億2,100万円の貸倒引当金を積み増した。
 この結果、2018年3月期の連結純利益は従来公表していた210億6,500万円から69億8,800万円へ大幅に下方修正した。
 スルガ銀行は、4月に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した(株)スマートデイズ(TSR企業コード:294730672、のちに破産)が展開していたシェアハウス「かぼちゃの馬車」や、5月に同地裁より破産開始決定を受けたゴールデンゲイン(株)(TSR企業コード:014435802)のシェアハウス向けに多くの融資を実行している。
 また、東京商工リサーチの取材では、(株)ガヤルド(TSR企業コード:294701176)が展開するミニアパート向けの融資も実行している。ガヤルドは複数のオーナーに対するサブリース賃料の支払いがストップしている。

決算訂正したスルガ銀行

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