• TSRデータインサイト

ジャパンライフと代表2名を愛知県警に刑事告発 被害対策弁護団

 12月20日、ジャパンライフ被害対策中部弁護団(事務局:永田有香弁護士、電話0566-73-0770)は、預託法、特商法、出資法の違反、詐欺(刑法246条1項)に該当するとしてジャパンライフ(株)(TSR企業コード:291624898、千代田区)と同社代表の山口隆祥氏ら2名の刑事訴追を求め、愛知県警に告発した。
同弁護団は、「ジャパンライフらに対する刑事処分が行われ、実態解明及び被告発人らに処罰がなされる必要がある」と告発状を提出した理由を説明した。


ジャパンライフのカタログ

ジャパンライフの商品カタログ(消費者庁公開)

 12月15日の消費者庁の行政処分に対し、ジャパンライフはホームページ上で、「2年以上も前にやめた業務に対する停止処分で、現在の業務には一切関係ない。支障もきたしていない」とし、「風評被害が甚大で大変迷惑を受けている」と反論していた。
12月20日、ジャパンライフの担当者は東京商工リサーチの取材に対し、「(今回の刑事告発について)詳細が分からないのでコメントは差し控えたい」と話した。
同弁護団は告発の理由に、ビジネスモデルの不合理さをあげている。ジャパンライフのレンタルオーナー契約は、「商品の買戻しが保証されており、ジャパンライフはレンタル料以上の収益を上げる必要がある。だが、レンタル料(貸し出すレンタル料と顧客に支払うレンタル収入)は同額でビジネスとして成り立たない」。また、業務提供誘引販売契約についても「ビジネスモデル自体の不合理性から資金集めの手段に過ぎない」と指摘している。
同弁護団は告発事実として、(1)ネックレスタイプの特定商品の大幅な商品不足、負債額の過少計上などの「預託法違反」、(2)債務超過の事実を告げず勧誘を行っていた「特商法違反」、(3)顧客に元本と利回りが保証された金員の出資で、預り金を受け取った「出資法違反」、(4)債務超過で契約残高が1,843億円に上り、破綻必至の状況で契約や金銭を支払わせた「詐欺」、をあげた。
また、同弁護団は刑事処分の必要性として、「ジャパンライフは度重なる行政処分を受けても、今度はリース債権譲渡などと名称を変更し顧客から金銭を募っている。それらの行為を防止し、さらなる被害を防ぐためには被告発人らに対する刑事処分が行われ、実態解明及び被告発人らに対する処分がなされる必要がある」とコメントしている。
「ジャパンライフ問題」は消費者庁の異例の4回に及ぶ行政処分に加え、刑事告発されたことで急展開の様相を帯びてきた。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2017年12月21日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

 TSR情報とは

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「退職代行」からの連絡、企業の3割取り合わず 有給や退職日の交渉などの通知を3割が経験

ことし2月、大手退職代行サービスの代表らが弁護士法違反の疑いで逮捕された。4月に入り、退職代行の話題も出始めたが、弁護士や労働組合以外の「退職代行」業者から連絡があっても、3割(30.4%)の企業が非弁行為が含まれる可能性があり、取り合わないことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

「マッサージ業」の倒産が過去30年で最多の108件 大手チェーン、リラクゼーション店と競合激化

店舗乱立による過当競争や光熱費、人件費の上昇で「マッサージ業(療術業)」の倒産が増勢をたどっている。 2025年度に倒産した「マッサージ業」は、1996年度以降の30年間で最多だった2019年度の98件を抜き、過去最多の108件(前年度比14.8%増)に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年度の「医療機関」倒産 20年で最多の71件 クリニック・歯科医院の淘汰が加速、「破産」が97%超

2025年度に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院を合計した「医療機関」は、71件(前年度比20.3%増)だった。2006年度以降の20年間では、2024年度の59件を大幅に上回り、最多を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

「士業」の倒産、2年連続最多

「士業」の倒産が目立ってきた。給付金の不正受給の指南や、顧客から預かった資金の流用など、近年はコンプライアンス違反が原因で倒産するケースも目立つ。

5

  • TSRデータインサイト

食品メーカー 売上高は値上げで24兆円に 利益は物価高に値上げが追い付かず二極化

肉・魚加工や菓子類などの「食品メーカー」4,994社の2025年の業績は、売上高24兆2,824億円(前年比3.4%増)、利益は8,806億円(同9.5%減)だった。コロナ禍以降の5年間で売上高は最高を記録した。ただ、利益はコスト上昇で減益の構図が鮮明となった。

TOPへ