• TSRデータインサイト

「為替」関連倒産(6月・上半期)

  6月の外国為替市況は、14日に米国のFOMC(連邦公開市場委員会)が0.25%の追加利上げを決定し、市場では1ドル=109円台から111円台へ動き、円安の流れが出かけた。しかし、その後は狭いレンジでの推移にとどまり方向感が出ない膠着した動きが続いた。
 こうしたなか、27日のニューヨーク外国為替市場では、好調な米国経済指標や米長期金利の上昇を受けて円売り・ドル買いが進行し、円相場は約1カ月ぶりに1ドル=112円台で取引された。
 しかし、5月後半は円安、円高のどちらにも材料がない中で、じりじりと円高傾向が進み、1ドル=111円台付近の動きになった。5月末には、米国の景気減速懸念による株価下落や長期金利低下を背景に、ドルを売って円を買う動きが優勢で、円相場は1ドル=110円台で取引された。

 企業倒産全体の沈静化が依然として続き、6月の「円安」関連倒産は1件にとどまった。また、過去の円高時のデリバティブ取引の損失などを原因とする「円高」関連倒産が2カ月ぶりに発生なし(前年同月ゼロ)だった。
 主要国の中央銀行が利上げに前向きな姿勢をみせ、日本との金利差拡大からドル高・円安の進行の可能性がある一方で、減税などを柱とした米国の経済政策に遅れが生じる懸念が強まればドル安の相場展開となる可能性もあり、今後も為替相場の動きには注意が必要である。

円安関連倒産月次推移

円高関連倒産月次推移

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「士業」の倒産、2年連続最多

「士業」の倒産が目立ってきた。給付金の不正受給の指南や、顧客から預かった資金の流用など、近年はコンプライアンス違反が原因で倒産するケースも目立つ。

2

  • TSRデータインサイト

「歯科関連」倒産 20年間で最多の39件 診療報酬改定の効果と中東情勢の行方

コンビニより多い歯医者が苦境に立たされている。2025年に「歯科診療所(歯医者)」と「歯科技工所」の倒産は、39件(前年度比56.0%増)と急増、2006年度以降の20年間で最多だった。

3

  • TSRデータインサイト

緊迫続く中東情勢 企業の約8割で事業にマイナス ガソリン価格と原材料の高騰、品薄に根強い懸念

 4月8日、米国とイランは2週間の停戦に合意したと伝えられるが、その間もイスラエルがレバノンを攻撃したと報じられるなど、ホルムズ海峡が全面開放されるかまだ不透明な状況が続く。この状況を受け、国内企業の約8割が「マイナスの影響がある」と回答した。

4

  • TSRデータインサイト

2025年度の「ラーメン店」倒産 過去2番目の57件 負債1億円以上が増加、効率化と付加価値が課題に 

2025年度(4‐3月)の「ラーメン店」倒産は57件(前年度比21.2%増)だった。集計可能な2009年度以降では、過去最多を記録した2023年度の63件に次ぐ、2番目の高水準だった。

5

  • TSRデータインサイト

クリアースカイの債権者が会見 ~ 第三者破産の経緯を説明 ~

4月7日、合同会社クリアースカイ(TSRコード: 137254873、京都府)の債権者が京都市内で会見した。同日に債権者が申し立てた破産(第三者破産)に関して経緯などを説明した。 会見には、多数の債権者のほか申立代理人の加藤博太郎弁護士、石戸悠太朗弁護士(加藤・轟木法律事務所)が出席した

TOPへ