• TSRデータインサイト

上場企業「役員報酬 1億円以上開示企業」調査(最高額更新)

 6月21日、情報・通信大手ソフトバンクグループ(株)(東証1部、東京都港区)の有価証券報告書が提出された。2016年6月22日付で退任したニケシュ・アローラ元代表取締役副社長の2017年3月期の役員報酬額が103億4,600万円と、2016年3月期(64億7,800万円)の約1.6倍に増加した。これまで最高額だった同氏の2016年3月期役員報酬額を抜いて、歴代最高役員報酬額を更新した。
 ニケシュ・アローラ元副社長は、2014年9月にソフトバンクグループのバイスチェアマン、2015年6月には代表取締役副社長に就任した。同社の孫正義社長の第一後継者として期待されていたが、2016年6月に退任した。
 ニケシュ・アローラ元副社長の2017年3月期の役員報酬内訳は、基本報酬3億300万円、株式報酬11億9,600万円、退任費用88億4,700万円が計上されている。
 ソフトバンクグループ(役員報酬額3,300万円)のほか、連結子会社のSB Group US,Inc.(同102億8,800万円)、Sprint Corporation(同2,500万円)からの報酬だった。
 ソフトバンクグループは情報・通信大手の1社。日本およびアメリカで携帯電話事業を行うほか、ブロードバンドサービスなどを手掛けている。2017年3月期連結決算は売上高8兆9,010億円(前年同期8兆8,817億円)、純利益(注)は1兆4,263億円(同4,741億円)だった。


  • 2010年3月期決算から報酬等の総額、報酬等の種類別の総額を有価証券報告書に記載することが義務付けられた。
    注:親会社の所有者に帰属する純利益

歴代役員報酬額ランキング

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ