• TSRデータインサイト

「博多駅前2丁目、3丁目に本社を置く企業」調査

 11月8日早朝、福岡市博多区の博多駅前の道路が陥没した。福岡市は同日午前、同区博多駅前2丁目、3丁目の一部に避難勧告を発令した。この影響で一部の金融機関のオンラインシステムに障害が発生するなど、経済活動にも影響を及ぼしている。
 東京商工リサーチは保有するデータベースから、博多駅前2丁目、3丁目に本社を置く企業(以下、博多駅前企業)を抽出し、地元経済への影響を探った。博多駅前企業は1,324社で、売上高合計は8,459億円だった。業種別では受託開発ソフトウェア業が最多だった。


  • 本調査は東京商工リサーチ(TSR)が保有する309万社の企業データベースから、当該地区に実質上本社を置く企業を抽出し、分析した。売上高はTSRが保有する当該地区企業の最新決算を採用した。

売上高合計は8,459億円、売上高1億円未満の企業が半数

 博多駅前企業のうち、売上高が判明した409社の売上高合計は8,459億円だった。
 規模別でみると、1億円未満が192社(構成比46.9%)で最多。以下、1億~10億円の163社(同39.8%)、10億~50億円の36社(同8.8%)、100億円以上の11社(同2.6%)と続く。
 売上高10億円未満が355社で約9割(同86.7%)を占め、小・零細規模の企業が多いことがわかった。

博多駅前企業 売上高別

産業別 サービス業他がトップ

 博多駅前企業1,324社を産業別でみると、最も多かったのはサービス業他の586社(構成比44.2%)だった。

業種別 受託開発ソフトウェア業がトップ

 産業を細分化した業種別でみると、最多は受託開発ソフトウェア業の91社(構成比6.8%)だった。
 駅前という立地から、食堂,レストラン(専門料理店を除く)が58社(同4.3%)で3位にランクインした。飲食業全体では68社(同5.1%)あり、通行止めなどで交通の動線変更が長期化した際の影響が懸念される。

博多駅前企業 業種別ランキング

 博多駅前企業は1,324社だった。陥没規模が大きく、復旧にはかなりの時間を要するとみられている。陥没区域に近い場所に店舗や営業所を構える企業は一定期間の閉鎖を余儀なくされ、機会損失や一時的な移転費用から業績に影響を与える可能性がある。
 また、福岡市営地下鉄七隈線の延伸が予定よりも遅れることは必至で、地元経済の活性化にもマイナスの影響が想定される。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ