• TSRデータインサイト

2013年「休廃業・解散企業動向」調査 年間倒産の2.6倍

 2013年の休廃業・解散件数は2万8,943件で、過去10年で最多を記録した。2013年の倒産件数(1万855件)の2.6倍に達した。2013年の倒産は5年連続で前年を下回り、1991年以来22年ぶりに1万1,000件を割り込んだが、休廃業・解散は年々増加をたどり対照的な動きをみせた。中小企業金融円滑化法で倒産が抑制されている一方で、業績ジリ貧や後継者難などで事業継続を断念する企業が増えていることがわかった。

  • 本調査は、東京商工リサーチの企業データベースから休廃業、解散が判明した企業を抽出した。「休廃業」は、資産が負債を上回る「資産超過」状態での事業停止で、倒産には集計されない。また、「解散」は事業継続を断念する点では倒産と同じだが、資産に余力を残す状態で清算手続きをとるケースもあり、「解散」を決議した段階では倒産に集計されない。

休廃業・解散、倒産件数

2013年の休廃業・解散件数 年間倒産の2.6倍

 2013年の休廃業・解散は、2万8,943件(前年比4.0%増、前年2万7,825件)で、2年連続で前年を上回った。倒産の沈静化が際立つなか、休廃業・解散は増加を続け、2010年に倒産件数の2倍を超えたが、2013年は年間の倒産件数1万855件に対し2.6倍に急増した。

産業別 建設業が約3割

 2013年の休廃業・解散の産業別では、最多が建設業の8,535件(構成比29.5%)で3割を占めた。公共投資が拡大し、民需も住宅需要などで活況を取り戻すなか、長引いた業績低迷で体力が脆弱化したところに、昨今の人手不足、労務費や資材高騰が重なり、先行きの見通し難から事業継続を断念したケースが増えたとみられる。次いで、飲食業や宿泊業などを含むサービス業他が6,497件、小売業3,991件、製造業2,857件と続く。サービス業他は、零細規模の飲食業などが多く、小売業も価格競争が厳しさを増している。個別には後継者難も加わり、休廃業・解散を押し上げたとみられる。前年比では、10産業のうち6産業で前年を上回った。

休廃業・解散、倒産件数

地区別 9地区のうち7地区で増加

 地区別にみると、9地区のうち北海道と東北を除く7地区で前年を上回った。増加率では北陸の29.4%増を筆頭に、四国17.6%増、中部13.3%増と続く。
一方、震災の復興工事が進む東北は、前年比19.6%減(2,200→1,768件)と減少が目立った。2013年の企業倒産は、22年ぶりの低水準となったが、一方で事業不振や後継者難など様々な要因を抱えた「休廃業・解散」は増加した。アベノミクスで景況感は上向くが、事業継続を断念する「倒産」と「休廃業・解散」の合計は2008年のリーマン・ショック後、約4万件の高水準を持続している。中小・零細企業の実態把握には「休廃業・解散」にも目配りが必要だろう。

休廃業・解散、倒産件数

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ハウスメーカーの倒産、26年上半期9割増の衝撃 ~ 踏み切れない抜本再生、施主の権利保護も重要 ~

コスト高や人手不足などでハウスメーカー(木造建築工事業)の倒産が急増している。2026年上半期(1-6月)は118件発生し、前年同期から約9割増えた。

2

  • TSRデータインサイト

倒産と無縁の税理士業界に異変、2026年上半期は4件発生 粉飾は詐欺罪も、コンプラ違反と健康問題がリスクに

過去、税理士事務所の倒産は半年で、概ね1~2件にとどまっていた。景気状況に相関せず、倒産と無縁の税理士業界だったが、2026年上半期(1-6月)はすでに4件発生した。

3

  • TSRデータインサイト

エブリライブの元従業員、「突然の解雇」に困惑

6月初旬から連絡が取りにくくなっているライブ配信のエブリライブ(株)(東京都港区)が、同時期に大半の従業員を解雇していたことがわかった。  解雇を通知の際、エブリライブ側は従業員に「破産予定のため」と説明したという。解雇された元従業員が東京商工リサーチの取材に応じた。

4

  • TSRデータインサイト

2026年上半期「医療機関」倒産 増勢続く 上半期で2番目の38件、「後継者難」は最多

医療機関の倒産が止まらない。2026年上半期(1-6月)に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は、38件(前年同期比15.1%増)と大幅に増加した。上半期では、2006年以降の20年間で、2024年と2025年の33件を上回り、2009年の39件に次ぐ2番目の高水準となった。

5

  • TSRデータインサイト

愛媛県のいよぎんHDと愛媛銀が経営統合へ  メインバンク取引社数 金融Gでは国内21位に

愛媛県内にある企業のメインバンクシェア57.5%(県内メインバンク取引社数1万966社)の伊予銀行を傘下に持ついよぎんホールディングスと、県内2位で18.5%(同3,542社)の愛媛銀行が、7月24日開催の取締役会で経営統合を付議することを発表した。

TOPへ