• プレスリリース

マレーシア信用調査機関管理法施行に伴う対応について

株式会社東京商工リサーチ(本社:東京都千代田区大手町1-3-1 社長:菊池 昭一)は、2014年9月25日(木)より、今般成立し施行となったマレーシアに於いて信用調査機関管理法(Credit Reporting Agencies Act)につきまして対応いたします。以下、その内容およびD&BマレーシアのBIR・コンプリヘンシブレポート及びワールドベースの取扱についてご説明致します。

1.信用調査機関管理法(Credit Reporting Agencies Act・以下CRA法)について

信用調査機関がマレーシア国内企業の信用情報を取り扱う際の手続きを定めたものです。同法は本年1月15日に施行されておりますが、これに定められた手続きに基づき、本年5月、D&Bのマレーシア現地法人D&B Malaysia (DBMY) が信用調査機関として正式な免許が交付され、本年10月14日より同法に則り業務フローを変更する予定です。
法律の趣旨は以下の通りです。

a.マレーシアの信用情報は、直接納品される場合を除き、マレーシア国外への提供を禁止する。
全ての信用調査の依頼は完全なレポートの体裁でテキスト、PDFもしくはHTMLの何れかのファイル形式で依頼主のみに発送されなければならない。

b.全てのマレーシアの調査対象企業はDBMYにレポートを依頼したエンドユーザー(国内外とも)の識別情報を通知されなければならない。
従って、依頼主の識別情報と、それを調査対象先に開示するという合意をDBMYに提示する必要がある。

c.DBMYは、完成したレポートを上記エンドユーザーへ開示する前に、マレーシアの調査対象企業から開示について同意を得なければならず、同意が得られない場合は完成したレポートが提供できなくなる。

2.レポート類の取扱について

現在、ダンレポートはDBIAによりオンライン上の受発注が可能ですが、10月14日以降、マレーシア企業についてはオンラインでの受発注が出来なくなり、メールでの受発注となります。
また、レポートの発注に際し、被調査企業に対して調査発注先企業名・住所・電話番号・発注担当者名を申告する必要があります。更に、レポート納品に先立ち、レポートの記載内容を被調査先に開示し、開示許可を得なくてはレポートの提供が出来なくなりました。その為、受注を頂いてもレポートを提供できない可能性があります。
なお、レポートの受注はこれまで通りTSRが行う予定ですが、納品はDBMYよりエンドユーザーへ直接為される予定です。

マレーシア企業の調査発注ついては、これら処理に伴う代行手数料(1件3,000円)は発生致しません。

これらの具体的な取扱方法については現在弊社及びD&Bにて検討中です。決定次第、弊社より告知します。
また、コンプリヘンシブレポートについても同様の取扱となります。

3.ワールドベースについて

マレーシア企業のワールドベースについては、存在情報についてはこれまで通り提供されますが、信用情報は空欄となります。また、Portfolio Managerのデータ、DITパケット、バッチでのリスク指標についても同様の扱いとなります。

存在情報・・・社名・所在地・連絡先・業種及びファミリーツリーリンケージなど
信用情報・・・売上高・従業員数・リスクスコアなど
これらについては後日、改めて告知を行います。

4.他国について

マレーシア以外の各国については上記の取扱はなく、通常通りの取扱となります。

5.取扱方法の説明について

現地よりCRA法の詳細な内容と信用情報商品の取扱方法について確認中です。
取扱方法について詳細決定次第、再度告知をさせて頂きます。

今後とも弊社並びにD&B商品のご愛顧を賜りたく、なにとぞよろしくお願い致します。

マレーシア信用調査機関管理法施行に伴う対応について[PDF:152KB]

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「マレリグループ」国内取引先調査 ~国内の取引先2,942社、影響懸念~

経営不振が続いたマレリグループの持株会社マレリホールディングス(株)(TSRコード:022746064、さいたま市北区)が6月11日(日本時間)、米国でチャプター11を申請した。東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースからマレリグループの取引先数(重複除く)は国内2,942社あることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

2025年1-5月の「病院・クリニック」の倒産 18件 前年上半期に並ぶ、ベッド数20床以上の病院が苦戦

コロナ禍を経て、病院やクリニックが苦境に立たされている。2025年1-5月に発生した病院・クリニックの倒産は18件で、すでに2024年上半期(1-6月)に並んだ。

3

  • TSRデータインサイト

「日産ショック」とマレリ、部品サプライチェーンの再編含み

マレリホールディングス(株)(TSRコード:022746064)と主要子会社は6月11日(日本時間)、チャプター11(連邦破産法第11条)を申請した。東京商工リサーチのデータベースによると、マレリグループの国内取引先は全国2,942社に及ぶ。

4

  • TSRデータインサイト

事前調整に明け暮れたマレリHDが再度破たん ~支援プレイヤーの場外乱闘の果て~

マレリHDを巡っては、準則型私的整理の一種である事業再生ADRでの再建を目指したが、海外金融機関の反対でとん挫し、前年の産業競争力強化法の改正で規定された民事再生の一部手続きを省略する簡易再生へ移行した。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度の業績見通しに大ブレーキ 「増収増益」見込みが16.6%に急減

トランプ関税、物価高、「価格転嫁」負担で、国内企業の業績見通しが大幅に悪化したことがわかった。2025年度に「増収増益」を見込む企業は16.6%にとどまり、前回調査(2024年6月)の23.3%から6.7ポイント下落した。

記事カテゴリを表示
記事カテゴリを閉じる

プリントアウト

RSS

CLOSE
TOPへ